下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

ロリータ男爵+愛川ゆず季「なんてったってアニマル!」 @お台場 SHOW-GEKI 城

ロリータ男爵+愛川ゆず季「なんてったってアニマル!」(お台場 SHOW-GEKI 城)を観劇。
グラビアアイドル+小劇場、しかもフジテレビの企画ということでどうなんだろうと思いながらの観劇だったが、ロリータ男爵の場合けっこうはまっていた。アイドルが出演といっても普通ほとんど演技もしたことがないだろうし、歌もどうかなという感じなのだが、彼女の場合けっこうとけこんでいる印象で違和感がない。もちろん、
やはりうまくないのだが、別に周囲のロリ男のメンバーもうまいわけではない(好意的に見ればヘタウマ)なので結果として浮かないわけだが、よく考えるとそれってどうよ(笑い)というのがなくはない。まあ、でも別にうまさが魅力じゃないのでそれでいいのだろう(笑い)。
 そんななかで目立っていたのが、立本恭子のうまさである。最初の場面でアイドルに扮して登場するのだが、それがけっこうはまっていて、「こんな子いたっけ」と思わすのだが、次に登場した時には海女の格好をした婆の役で、その落差というか変貌ぶりに思わず笑ってしまった。もうひとり特筆すべきはまやまやこと斉藤麻耶のアイドルぶり。薄幸のヒロイン(愛川ゆず季)をいじめるライバル役の役どころなのだが、「この劇団のアイドルは私よ」とばかり見事なまでのオーラを出して、現役のアイドルと。一歩も譲らずにわたりあうその存在感はあらためて「この子凄いかもしれない」と思わせるものがあったのである。
 舞台美術が売り物の劇団だけにどうするのだろうと思って見ていたのだが、映像があった。へたうま風に確信犯として作った映像のクオリティーの高さはまさにここならではのものであった。
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