「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」@原美術館
コロナ禍による非常事態宣言にともなう自粛で、ほとんどの劇場や美術館が閉鎖になっていたが、いまだ無観客配信などを除けば極端に観客を絞り込んでの公演を除けば再開が困難な劇場と比べれば美術館は徐々にではあるが、再び公開に向け動き始めている。原美術館もそうした施設のひとつであり、中止になっていた「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」を完全予約制としたうえで公開を再開した。
とはいえ公開期間の期限が7月12日までと迫っていたこともあり、さっそく予約して出掛けてみた。展示作品自体は今回のための完全新作というより、これまでどこかで見た作品の再展示か多少手を加えての改訂新作が多かったと思われるが、それでも以前も確か東京都写真美術館で見た記憶はあったものの、三島由紀夫に扮した森村が熱演する新作映像「NIPPON CHACHACHA」はあいちトリエンナーレで引き起こされた問題など最近の日本の現代美術を巡る状況を踏まえて考えると、それ以前よりもより胸に迫ってくる感があった。
【IM動画ニュース】原美術館「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020 ― さまよえるニッポンの私」