ダムタイプ 新作パフォーマンス『2020』@ロームシアター京都(中止)
コロナのため公演中止。最終的に中止になったのはやむをえないことだとしても、最後までに開催にこだわり続けたのはダムタイプにとって非常に重要な作品で集団存在のレーゾンデーテルとなった「S/N」が海外ツアー中にやはり感染症であるエイズでなくなった古橋悌二氏が主導した最期の作品でもあり、それだけに最後の最後まで感染症であるコロナと闘い続けたいという思いがあったからではないかと思う。
これは勝手な期待かもしれないが、できれば今回上演予定だった作品はいずれ上演するとしてもダムタイプにはコロナとコロナ後の世界の変容について思考した新たな作品を次回作品として上演してほしいと思う。それは極めてダムタイプ的な問題群を扱う作品となると思うが、どうであろうか。
世界がその動向を注目し続ける伝説のマルチメディア・パフォーマンス・グループ ダムタイプ、2002年以来18年ぶりの待望の新作発表!
ダムタイプは、映像、ダンス、音楽、デザイン、コンピューター・プログラムなど異なる背景をもつメンバーによるアーティスト集団です。1984年の結成以来、プロジェクトごとにメンバーや表現方法を変化させながら、集団による共同制作の可能性を模索しつつ、マルチメディアを使ったパフォーマンスやインスタレーションを中心に発表し、国内外で活動しています。今回は、2002年初演『Voyage』以来となる新作を上演します。
開催日時・会場
2020年3月28日(土)~ 3月29日(日)
3/28(土)19:00開演(18:30開場)※終演後、メンバーによるポスト・パフォーマンストークあり
3/29(日)15:00開演(14:30開場)※終演後、メンバーによるポスト・パフォーマンストークあり
3/29(日)19:00開演(18:30開場)【追加公演】
※追加公演分については、終演後のポスト・パフォーマンストークは行いません。ご了承ください。会場:サウスホール
公演・作品について
メンバー
池田亮司・大鹿展明・尾﨑 聡・白木 良・砂山典子・高谷史郎・高谷桜子・田中真由美・泊 博雅・濱 哲史・
原 摩利彦・平井優子・藤本隆行・古舘 健・薮内美佐子・アオイヤマダ・山中 透・吉本有輝子宣伝美術:南琢也
ダムタイプ
Dumb Type1984年の活動開始以来、複数のアーティストが参加する集団によるコラボレーションで作品を制作。プロジェクト毎に参加メンバーが変化し、ゆるやかな共同体により制作される作品は、既成のジャンルにとらわれない、あらゆる表現の形態を横断するマルチメディア・アートとして国内外で発表されている。主なパフォーマンス作品には、《pH》(1990年初演)、《S/N》(1994年)、《OR》(1997年)、《memorandum》(1999年)、《Voyage》(2002年)等がある。パフォーマンスと並行して、インスタレーション作品の制作にも取り組み、2018年にポンピドゥー・センター・メッス(フランス)で個展「DUMB TYPE: ACTIONS + REFLEXIONS」を開催、さらに新作やアーカイブを加えてバージョンアップした展覧会が2019年11月より東京都現代美術館にて開催中(2020年2月16日まで)。