下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

TEAM SHACHI(シャチ)/ Spectacle Streaming Show "ZERO"@YOUTUBE

TEAM SHACHI(シャチ)/ Spectacle Streaming Show "ZERO"@YOUTUBE

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TEAM SHACHI TOUR 2020 ~異空間~:Spectacle Streaming Show ”ZERO” [2020.07.28]

01. SURVIVOR SURVIVOR

02. DREAMER

03. Hello, TEAM SHACHI

04. ROSE FIGHTERS

05. わたしフィーバー

06. You!

07. よろしく人類

08. カラカラ

09. シャンプーハット

10. かなた

11. Rocket Queen feat. MCU

12. Rock Away with ヒダカトオル

13. なくしもの with ヒダカトオル

14. BURNING FESTIVAL

15. こだま

16. ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL

17. We are...

18. Cherie!

19. グラブジャムン

20. 眠れないナイNIGHT!

21. AWAKE

22. START

23. 抱きしめてアンセム

24. MAMA

EN. Today

 スターダストプロモーション所属のTEAM SHACHI(シャチ)の無観客ライブ配信。チームしゃちほこ時代はライブにもけっこう頻繁に出かけていて、スタダではももクロに次ぐ推しグループだった時期もあったのだが、新体制に代わってからは「出張!冬の台場クリスマスライブ~全速前進 聖なる本編~」@東京・Zepp Tokyo *1を最後に単独ライブには出かけてなくて、逆にたこやきレインボー(たこ虹)、アメフラっシなど後輩グループへの関心が高まっていたこともあり、配信とはいえひさしぶりの生ライブ観戦となった。
 実は生ライブ観戦と書いたけれど、厳密にはそうではなくて、ライブの開始時間を間違えていたという失態も冒した。ようやく先ほどライブを見終わったところだが、ひさしぶりに見てなぜもともとこのグループが好きだったのかを思い起こさせるとてもTEAM SHACHIらしい魅力に溢れたライブであったと思う。
 スターダストプロモーションのアイドル部門であるスターダストプラネット所属のアイドルグループの主戦場はライブであって、今回のコロナ禍の状況で、各グループは最大の武器を奪われて、苦悩の日々を送ってきたが、リーダー格であるももクロが無観客での高城れにソロライブとももいろクローバーZのライブを開始したの皮切りに所属各グループはライブ活動を再開している。
 これまでそうしたライブ配信をいくつか見てきたのであるが、ここの各グループは全体としての統一されたフォーマットがあるというわけではなく、それぞれがグループの個性を生かしながら、活動しているのも特徴。こうした点から、それぞれのライブの色合いが異なるの特色もあり、そのために意図的なものとはいえないのかもしれないが、例えばたこ虹のライブは以前会場全体をクラブのダンスフロアにするというコンセプトで開催されたツアーのリニューアルバージョン「CLUB RAINBOW‘20」(7月12日)*2として、クラブDJとしてCMJKが参加、その臨場感において、ももクロが最初に開催した無観客ライブを凌駕するような完成度を見せつけた。
 それに対抗するようにももクロ佐々木彩夏が開催したソロライブ「A-CHANNEL」は通常のライブとは異なるコンセプトのもので、複数のイベント空間がある大箱のクラブ会場を借り切り、そこにスタジオのようなセットを持ち込み、会場を移動しながら撮影するというこれまで見たことのない配信ならではライブを開催し、そのクオリティーにおいて先輩の底力を見せつけた。
 それに対して、今回のTEAM SHACHIのライブ「 Spectacle Streaming Show "ZERO"」はまさにストロングスタイルで音楽ライブの持つ底力を見せつけるもので、8月2日に夏の配信ライブを控えたももクロ陣営に対して、まさに正攻法で挑戦状を叩きつけたように思えたライブであった。
 TEAM SHACHIの前進だったチームしゃちほこは超攻撃的な戦闘集団と言ってもいい性格を持ち、当時の運営も「打倒ももクロ」を旗印に掲げている感があり、そういうところに惹かれて興味を持っていた部分もあった。そして、今回のライブはブラス隊(ブラス民)と生バンド(バンド民)を背後に背負って、攻撃的なライブを行う時のこのグループの無敵感をひさびさに思い起こさせるところがあって、若手も次々台頭している中でも「私たちもここからガンガン行くんだ」という気持ちがびんびんに伝わってくるものでもあった。 
 チームしゃちほこからTEAM SHACHIに移行した当初の印象では生演奏やブラス民を生かせるロック色の強い楽曲が中心になり、しゃちほこ時代の曲は積極的には歌わないのかなとの印象もあったのだが、今回のセットリストなどを見るとそういうことではなくて、ただ、メンバーが大人になってきていることを反映して、「恋人はスナイパー」などキャラ色の強いものは歌われなかったが、この日はアイドル色の強い「シャンプーハット」「Cherie!」もアレンジを変えて披露されるなど、歌わないということはないのが定着してきたようだ。