下北沢通信

中西理の下北沢通信

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これがももクロだ 灼熱のももクロ夏ライブに興奮 「ももクロ夏のバカ騒ぎ2022 -MOMOFEST-」@埼玉県・ベルーナドーム

ももクロ夏のバカ騒ぎ2022 -MOMOFEST-」@埼玉県・ベルーナドーム


ももクロの灼熱の真夏のライブが戻ってきた。コロナ禍により2年間中止を余儀なくされていたライブがひさびさに開催され、ももクロの夏ライブの素晴らしさを存分に堪能することができた。
この日はももクロによる本編の前に妹グループのAMEFURASSHIがオープニングアクトを演じ、20分という短い時間とはいえ、ダンスにも歌に類まれなスキルを見せつけた。最近応援しているグループだけにドーム球場の広さに負けないパフォーマンスぶりに興奮してしまった。スキルの高いグループなだけにこの後にやるももクロは大変ではないかと余計な心配をしてしまったが、本編が始まるとそれを軽々と越えてみせるパフォーマンスを連発するももクロのモンスターグループぶりに「これがももクロだった」と改めて再認識させられることになった。これは別にAMEFURASSHIがどうとかいうことではなく、ロックフェスで見た他の実力派アイドルとの違いにもいつも感じえきたことだ。一言でいうとライブ会場に集まった観客に対する支配力やその射程距離がまったく違うのだ。
 「overture ~ももいろクローバーZ参上!!~」の後の幕明けは「一味同心」だったのだが、一瞬こんな歌あったっけと言う感覚に襲われた後、「田中将大投手の新しい登場曲だ」というのに思い当たった。昨年ようやくアルバムが発売されて聴くことができるようになったが、まーくん曲に関しては音源がすぐには配信されないので、この歌は百田夏菜子の初の作詞作曲という話題性もありながら、完全に存在さえも失念していた。今回が初披露ではあるが曲自体はほかのまーくん曲同様にいいので、これをきっかけにライブでのパフォーマンスも増えていきそうだ。
 とはいえ、この日のライブで白眉と感じたのは「Guns N’ Diamond」「ROCK THE BOAT」という流れ。もともと曲が好きだということもあるのだが、アルバムツアー「DOME TREK」の時から比べると今のももクロが歌うと格段の進歩を感じさせた。
 さらに言えばこの日のライブは最新アルバムからの 「ショービズ」「孤独の中で鳴るBeatっ!」「 HAND」「なんとなく最低な日々」「momo」のような大人の等身大のももクロを感じさせる楽曲群と 「ツヨクツヨク」「労働讃歌」「Believe」など10代の頃から歌っていた曲とミルフィーユのように層を作るような構造としていたのだが、アレンジなどの効果も相まって今の表現力で歌い上げるとまるで違う楽曲のように聴こえてくることにも驚かされた。
 ももクロの表現力の向上を際立って感じされたのは「Hanabi」「愛を継ぐもの」。いずれにヒャダインの楽曲でもあるが、ヒャダインは面白ろソングだけの人ではないと感じさせられた。

会場:埼玉県・ベルーナドーム
DAY2:2022年7月31日(日) 14:00開場 / 16:00開演 / (19:00終演予定)

ももいろクローバーZももクロ夏のバカ騒ぎ2022 -MOMOFEST-」2022年7月31日 ベルーナドーム セットリスト
SE. overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
01. 一味同心
02. 夢の浮世に咲いてみな
03. ダンシングタンク♡
04. stay gold
05. ショービズ
06. Guns N’ Diamond
07. ROCK THE BOAT
08.ココ☆ナツ
09. サラバ、愛しき悲しみたちよ
10. 愛を継ぐもの
11. 孤独の中で鳴るBeatっ!
12. ツヨクツヨク
13. HAND
14. なんとなく最低な日々
15. 労働讃歌
16. ニッポン笑顔百景
17. MYSTERION
18. momo
19. ロードショー
<アンコール>
20. Believe
21. Hanabi
22. 労働讃歌
23. 吼えろ