ムニ「ことばにない 後編」@こまばアゴラ劇場
ムニ「ことばにない 後編」(作・演出:宮崎玲奈)@こまばアゴラ劇場を観劇。昨年上演された「ことばにない 前編」*1の後半部分で今回も前編同様に4時間半という長尺の舞台で、両辺を合わせると9時間という滅多にないほどの大作舞台となった。
「長尺ということも含めてエイズ禍のもとでの米国の同性愛者らを描いた『エンジェルズ・イン・アメリカ』を連想させるところもあった」と前編のレビューで書いたが、今回は当日パンフの参考文献のなかでも作者が「エンジェルズ~」を挙げており、これを意識して作品作りをしたことは間違いないだろうが、「ことばにない」はレズビアン(女性同性愛者)を俎上(そじょう)にあげることでLGBTQの問題を超えて現代日本社会に置かれた日本人女性が個々人として抱えるジェンダーや社会的な抑圧に関わる様々な問題に切り込むことになった。
作・演出:宮崎玲奈
20代後半を迎える朝美、かのこ、ゆず、美緒は元高校演劇部であったことを共通点に、友人関係にある。ある日、顧問の先生の訃報と残された草稿が発見される。それは、完成された物語ではなく、レズビアンであるというカミングアウトを含んだ未完成の言葉の集合体だった。4人は残された言葉を聞き、それぞれの欲望について語りはじめようとするが。
あらすじ全文、上演に向けてのことば(上演時間に関しての注意書きを含みます)はカンパニーホームページに記載しております。ぜひお読みください。ムニ
劇作家・演出家の宮崎玲奈らが作品を上演する団体。日常会話とそこからはみ出る意識の流れ、演劇における虚構とリアルとの境界を探りながら創作を行う。20代の女性を主人公とした物語を多く制作。青年団若手自主企画宮崎企画としても活動。
出演
石川朝日、浦田かもめ、黒澤多生(青年団)、田島冴香(FUKAIPRODUCE羽衣)、豊島晴香、南風盛もえ(青年団)、藤家矢麻刀、古川路(TeXi’s)、巻島みのり、ワタナベミノリ、和田華子(青年団)スタッフ
作・演出:宮崎玲奈
空間設計:中谷優希
舞台監督:黒澤多生(青年団)
舞台監督補佐:水澤桃花(箱馬研究所)
照明:緒方稔記(黒猿)
照明操作:伊藤拓(青年団)
音響デザイン:SKANK/スカンク(Nibroll)
音響操作:吉田山羊
衣装:坊薗初菜(青年団)
演出助手:伊藤拓(青年団)、新田佑梨(青年団)
宣伝美術:江原未来
制作:河野遥(ヌトミック)
制作補佐:上薗誠、中越唯菜『ことばにない』前編 撮影・編集:小宮山菜子
日時
2023年11月9日[木] - 11月19日[日]11月9日 木 17:00★
10日 金 17:00★
11日 土 11:00 17:00
12日 日 14:00◎
13日 月 10:30 映 17:00
14日 火 17:00 映
15日 水 17:00
16日 木 10:30 映 17:00
17日 金 14:00◎
18日 土 11:00 17:00
19日 日 14:00
★=前半割引対象
映=『ことばにない』前編上映