BATIK「SHOKU」(アイホール)を観劇。
構成・演出・振付:黒田育世
照明:森島都絵[インプレッション] 音響:山田恭子 舞台監督:寅川英司
衣装:後藤寿子 制作:ハイウッド
主催:BATIK、伊丹市、(財)伊丹市文化振興財団
協賛:キリンビール株式会社 後援:朝日新聞社 助成:財団法人セゾン文化財団
財団法人地域創造
出演:植木美奈子、椎名五百枝、田中美沙子、土井唯起子、西田弥生、矢嶋久美子
黒田育世
うむを言わせぬような群舞の構成力の素晴らしさ。黒田育世の振付家としての端倪すべからざる力を見せつけられる思いがした公演であった。振付家には独自の身体言語の開拓においてその力を発揮するタイプと個々のダンサーのムーブメントというだけではなく、複数のダンサーの配置や動きによって、舞台上で空間構成をしていくことに優れたタイプがある。ソロダンサー出身の振付家が多いことなどもあって、後者のタイプは日本では前者と比べると稀な存在で、これまで上海太郎舞踏公司の「ダーウィンの見た悪夢」の「進化」のシーンで見せた上海太郎の振付や複数の作品で見せたイデビアン・クルーの井手茂太の振付などにその数少ない例外を見てきたが、黒田育世もそういう面において、それに劣らぬ才能を持った振付家であることをこの作品を見て改めて確信させられた。