下北沢通信

中西理の下北沢通信

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SPAC「ふたりの女」@静岡舞台芸術公園・野外劇場「有度」

SPAC「ふたりの女」(静岡舞台芸術公園・野外劇場「有度」)を観劇。

Shizuoka春の芸術祭2009
『ふたりの女〜唐版・葵上〜』
作/唐十郎
演出/宮城聰
出演/三島景太、奥野晃士、永井健二、武石守正、吉見亮、たきいみき、牧山祐大、三木美智代、木内琴子、若宮羊市、石井萌生

公式サイト http://www.spac.or.jp

「ふたりの女」は唐十郎が第七病棟に書き下ろした戯曲。これまでは泉鏡花「夜叉ケ池」、シェイクスピアハムレット」と古典を上演することが多かったSPACの宮城聰だが今回は唐十郎に挑戦した。とはいえ、この戯曲は能楽の「葵上」を下敷きにしたもので、その意味では現代劇とはいえ、古典的な構造を残しており、唐の作品のなかではそれほど有名とはいえないと思われたこの作品を選んだのはそれが大きな理由であったらしい。