メイシアター・プロデュース SHOW劇場Vol.4
チェーホフ かもめ■公演日時 2010年3月
11日(木) 開演 19:00
12日(金) 開演 14:00/19:00
13日(土) 開演 14:00/18:30
14日(日) 開演 14:00
■公演場所 小ホール
■入場料 前売 2,800円 当日 3,300円
全席指定
■前売開始日 発売中
原作 チェーホフ かもめ (新潮文庫 訳神西清)より演出 岩崎正裕(劇団太陽族)
美術 今井弘
照明 徳田芳美
音響 金子進一
舞台監督 河村都
衣装 上橋恵美子
小道具 田矢雅美
演出助手 中西由宇佳
岩崎正裕
【出演】
三林京子 小林正和 豊田真吾ーデス電所 中田絵美子ー劇団パンと魚の奇跡
南勝ー劇団太陽族 森本研典ー劇団太陽族 岸部孝子ー劇団太陽族 左比束舎箱ー劇団太陽族
平岡秀幸
佐々木淳子ー劇団太陽族
三坂賢二郎
前田有香子ー劇団太陽族
田矢雅美ー劇団太陽族
チェーホフの4大戯曲の1つ「かもめ」を劇団太陽族の岩崎正裕が演出。小劇場系のプロデュース公演ではあるのだけれど、アルカージナを演じるのが三林京子だということになるとこれはもうかなり全体的に商業演劇っぽい匂いがにおってきている。それに影響されたかニーナを演じた中田絵美子の演技もどこか演技しすぎなところがあって、そのせいか全体に妙に芝居・芝居したところがありすぎるのはチェーホフの上演として「どうなんだろう」と思ってしまった。
ちょうどこの舞台を見る少し前に読んでいた宮沢章夫「チェーホフの戦争」では宮沢はこの「かもめ」のことを演劇における「女優」の誕生から語りはじめる。そして、この「かもめ」を「女優」の劇として位置づけるのだが、そういう意味では冒頭の文字通りの劇中劇のことを置いておくとしても、この「かもめ」が一種、演じる人という女優を登場させた「演劇についての演劇」であることは確かで、その意味ではこの芝居の演技が「三人姉妹」「桜の園」などとは異なり、自然に演じるというだけではない演技に彩られた重層的な構造を持つものであることには必然がなくもない。