文化庁委託事業「平成30年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」現代舞踊新進芸術家育成Project2@新国立劇場小ホール
現代舞踊協会の作品というのはあまり親しんできたとはいえないのだが、現在はもうグラハムメソッドとかそういうアメリカのモダンダンス系の舞踊じゃないんだというのが分かった。出演ダンサーは皆いわゆる「踊れる」人たちだが、私の目から見るとその分ほとんど似たような感じに見える。
とはいえ、いくつか少し面白いなと思える作品もあった。ワンアイデアだが、「いったいどうなっているのか?」と強い印象を残したのが、内田奈央子の「砂の女」。表題から安部公房?と思ったのだが、恐らく関係はないようだ。どういう仕組みかよく分からないけれども髪の毛などに細かい粉状の粒子が仕込まれていて、舞台上で回転したりするとそこからまさに砂塵のように白い煙のように微細な粉が舞い上がる。実際に踊る身体だけでなく、この舞い上がる粉もダンスを踊っているように見えてきて、面白い効果を醸しだしていた。