下北沢通信

中西理の下北沢通信

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京大ミステリ研の犯人当て小説 『暗殺幻影七番勝負』 問題編

京大ミステリ研の犯人当て小説 『暗殺幻影七番勝負』 問題編

https://note.com/mysteryclub/n/nc7072805f126note.com
5月5日まで限定公開
 京都大学推理小説研究会の「犯人当て」がどんなものか知りたい人はこの問題解いてみるといいですよ。典型的な京大ミス研の犯人当てでよくできていると思います。興味を持った人はぜひ下のも解いてみてください。

simokitazawa.hatenablog.com
京大ミステリ研同期のN氏作の犯人当て(問題編)
simokitazawa.hatenablog.com
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京大ミステリ研の犯人当てについて
ミステリ研には「犯人当て」というゲームがあった。それは創設者の時代から代々伝わってきて、私たちの時代*1にはその基本的なルールが確立されていた。犯人当てとは簡単に言えば会員による創作のミステリ小説なのだが、問題編をまず会員諸氏の前で発表して(私たちのころはほとんど朗読という形をとっていた)それぞれに解答を提出してもらったうえで、解答編を発表するという形式という発表形式を取っていた。
 そのまま文章化されたものを読めば多くは短編(場合によっては長編クラスの大作もあった)の本格推理小説でもあるし、犯人当て自体は別に京大ミステリ研の専売特許ではなく、昔からあったものなのだが、京都大学ミステリ研の犯人当ての特色は推理小説の本文である探偵対犯人の闘いではなく、作家(出題者)と読者(回答者)の間の対戦ゲームという性格がよりクローズアップされていったことであろう*2。叙述をはじめとした問題におけるルールが通常の推理小説よりも厳密に設定されたうえで、逆にそのルールに合致している(つまり設定の範囲内でフェアな描写をしている)限りは作者は読者を騙すためのどんな手管を使ったとしてもそのことによって解答者をあっと言わせることができれば称賛されこそすれ、非難されることはない。そのことによって通常の本格ミステリ(いわゆるパズラー)とは似て非なる特殊な進化を遂げたのだ。(抜粋)