下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

WONDER WHEEL (3DCG LIVE & TALK FREE STREAM)ゲスト:広瀬香美、ぜったくん、Devil ANTHEM.、アメフラっシ、B.O.L.T@Youtube

WONDER WHEEL (3DCG LIVE & TALK FREE STREAM)ゲスト:広瀬香美、ぜったくん、Devil ANTHEM.、アメフラっシ、B.O.L.T@Youtube

Youtubeの無料配信なのだが、素晴らしい音楽番組だった。1グループ3曲づつのライブ披露とトークだが、充実した内容だった。見たきっかけはアメフラっシの出演だったのだが、出演した全アーティストが素晴らしかった(ただし事情により、Devil ANTHEMは見られず)。
出演者の中でぜったくんだけはまったく聴いたことがなかったのだが、素晴らしい才能と思って驚かされた。キャラクター的には陰キャなのにラッパーという組み合わせが面白いが、楽曲は洗練されていてお洒落だ。コメントに渋谷系みたいというのがあったが、町田在住だが、渋谷のラブホテルでバイトしていたというのである意味渋谷系といえるのかもしれない(笑い)。とはいえ、楽曲には新時代の小沢健二を思わせるところもないではない。今後よりメジャーな存在になっていくポテンシャルありだと思う。


ぜったくん - 「Gaming Party Xmas」Music Video

ぜったくん - 「Midnight Call feat.kojikoji」Music Video
 とはいえ、この日の目玉はエース愛来がコロナの濃厚接触の疑いでこの日は欠場となるという大ピンチをそれを微塵も感じさせない残りの3人のメンバーの頑張りで見事に乗り切ってみせたアメフラっシの奮闘ぶりだろう。
 ほとんど準備の時間がないままで、急遽3人バージョンへとダンスの振り付け・フォーメーションを変更。もうアメフラっシを見たことのない人が見たら、最初からこういう構成だったとしか思えないような完成度に仕立て上げた。トークでもゆずの差配で日本のラッパーの第一線で、ももクロとも親しいサンプレス上野の眼前で100日ラップチャレンジに挑戦している鈴木萌花が即興(?)ラップをぶちこみ、ライブスタイルダンジョンで名をはせたサ上に向こう見ずにもラップバトルを仕掛け、爪痕を残してみせた。ラップの出来栄えはともかくとして、ももクロの遺伝子を見事に継承したぶっこみに頼もしさを感じた。
 実際のパフォーマンスではVRであらかじめどの歌を歌うのかを調整していたため、演目変更が難しかったということはあるにしても、参加した3人による楽曲に変更するという選択肢もあったのにそれはとらず、当初予定通りのセットリストを3人バージョンに急遽変更しての披露となったのはこのグループの底力を感じさせるとともにパフォーマンスにこめた気迫にはぐっと胸に迫るものがあった。
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広瀬香美のライブも凄かった。自粛期間中にYoutubeで「歌ってみた」でカバー曲を大量にアップし話題となり、カバーアルバムのリリースが決まったとの話は聞いていたが、それだけに留まらずこの日披露した3曲のうちの2曲は「艦これ」シリーズからの楽曲で、カバーアルバムを最近すでにリリースし、「艦これ」ファンをターゲットにしたライブツアーをやっていたということにもびっくりした。それにしても今更言うまでもないけれど、広瀬香美は本当に歌がうまい。特に高音域の凄さに圧倒させられた。

【広瀬香美LIVE】提督との絆【130th SASEBO 2019】

 先述のカバーアルバムには百田夏菜子も参加、「ロマンスの神様」を歌っているようだが、この日それを歌う広瀬を見ながら、この歌を任せられたことの意味を考えせられることになった。
 B.O.L.Tも側弯症の手術などで離脱していた高井千帆が復帰。まだ、踊ることはできないがその分は残りのメンバーがカバーし、元気な姿を見せた。こちらはほんのしばらく見ていないだけで、小学生メンバーが急成長。難しい歌をかなり歌いこなしていることに驚かされた。