下北沢通信

中西理の下北沢通信

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映画「ガメラ2 レギオン襲来」@有楽町ピカデリー

映画「ガメラ2 レギオン襲来」@有楽町ピカデリー

私は怪獣映画が大好きで、中でも「ゴジラ」と「ガメラ」については物心のついたころからすべての作品を封切り時にリアルタイムで映画館で見ている。特に好きなのが金子修介監督による平成ガメラシリーズ三部作で、その中でも最高傑作がこの「ガメラ2 レギオン襲来」だと思っている。このほど、ガメラ生誕55周年記念プロジェクトの一環として制作された 4K HDR 版が全国7館の Dolby Cinema(ドルビーシネマ)で期間限定上映されることになり、有楽町ピカデリーにで掛けてきた。公開当時いろんな意味で大興奮した作品とはいえ、1996年と25年も前の作品。その後のCGの技術革新などによりSFXや特撮技術が大幅に進歩していることにより「シンゴジラ」やハリウッド版「ゴジラ」シリーズに比べて、今見ると見劣りするかもとの危惧も見る前には若干あったのだが、そんなことは全然なく、逆に映画館の大画面でしかもドルビーシステムで見るとこれほど大迫力で古びない魅力があるのかと嬉しくなった。
 ハリウッド版「ゴジラ」などを見てSFXの迫力は怪獣映画として素晴らしいが、人間ドラマとしてはいまひとつではないかと感じていたのだが、この「ガメラ2 レギオン襲来」はそこの部分がよく描かれていて、素晴らしいと思う。ゴジラシリーズの方ではあるが庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」は確実に平成ガメラシリーズのそれを受け継いでいて、そこがよかったのだと再認識した。
 怪獣映画ではあるが、従来のそれとの違いは自衛隊がリアルに描かれていることで、第一作の「ガメラ 大怪獣空中決戦」のように日本政府が直接描かれることはないが、最後には自衛隊、民間人(NTTの職員役の吹越満がかっこいい)、ガメラが共同戦線を張って外来の宇宙生物であるレギオンと戦うという展開が胸熱なのである。最後にどんな場所でもミニスカートをはき続けている水野美紀に時代を感じるのだが、そんなことは途中でどうでもよくなるくらい、今見ても彼女はカワイイ。一介の民間人なのに自衛隊に帯同し続けているのはおかしいともいえるが、単に男性の手で守られているだけではなく、ちゃんとレギオンの正体についてアイデアをだすなど物語の中にキレイどころとして存在しているだけではない活躍をしているのが作品のクオリティーを高めていると思う。


映画『ガメラ2 レギオン襲来』予告編

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映画「ガメラ2 レギオン襲来」紹介・レビュー @ 前略、映画の人より

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