下北沢通信

中西理の下北沢通信

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映画「ガメラ対バルゴン」@Youtube

映画「ガメラ対バルゴン」@Youtube

おそらく生まれて初めて映画館で見た怪獣映画。1966年公開だからおそらく現代の若者に取っては太古の昔のようなものだ。平成ガメラ三部作を見るまではこの映画が私にとってはかなり長い間最高傑作と思っていたが幼少期に見たものにゆえに記憶補正があるんじゃないかと恐れて長い間ビデオなども見てなかったのはがっかりしたくないとの無意識の敬遠もあったかもしれない。今回見ることにしたのはひさびさに映画館で「ガメラ2 レギオン襲来」を見て刺激を受けたせいがあるが、見直してみて特撮の古さなどはもちろん歴然としているものの予想以上に良く出来ているし、バルゴンが神戸と大阪で大暴れした後で、ガメラとバルゴンが戦うがバルゴンの冷凍放射の前にガメラがコチコチに冷凍されて何もできずに完敗。ガメラ不在の間に水に弱いというバルゴンを琵琶湖に沈めてしまおうと自衛隊と民間人が頑張るが結局バルゴンの前に作戦は失敗、そこに冬眠から覚めたガメラが復活。琵琶湖湖畔で再びバルゴンへの戦いを挑む。自衛隊ガメラの連携の仕方などはある意味「ガメラ2 レギオン襲来」とそっくり。というよりは「ガメラ2 レギオン襲来」の方が「ガメラ対バルゴン」を踏襲しているのではないかとも思った。
その一方で時代の違いを大きく感じたのが戦争中にニューギニアの山中に隠したオパールを探しにいって遭遇する原住民の描き方。そもそも原住民自体を全員黒塗りメイクした日本人が演じているうえに「土人」という今だったら差別用語で即アウトなパワーワードを連発しているので、「あー」と思ってしまうのだが、現地人で主人公と一緒にバルゴンの卵を追って日本にやってくる女性が若くて美人なのだが、ラストのクレジットでキャストを確認したら、江波杏子とあって驚いた。そういえば若干面影もあるような気がするがまるで別人じゃないか。かわいい……。
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