下北沢通信

中西理の下北沢通信

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クマリデパート×CROWN POP 2マンLIVE「ekoms presents「Q×C」」@新宿BLAZE

クマリデパート×CROWN POP 2マンLIVE「ekoms presents「Q×C」」@新宿BLAZE

クマリデパートとCROWN POPの対バンライブ。最近けっこう視察も兼ねてアイドルフェスには顔を出したのだが、当該のアイドルをよく知りたいと思ったら、こういう対バンライブはとてもいい経験になる。ただ、相手のファンなどにもその実力を余すところなく測られてしまうということもあるので発展途上のグループにとっては厳しい経験であるとも思う。
CROWN POPはもともと2人のボーカルに残りのメンバーはダンサーというダンス&ボーカルグループの色彩が強かったが、このところ全員が歌割りを担当する本格的なアイドルグループへと変貌を遂げてきている。特にダンサーの中心メンバーだった山本花織が脱退し、現在の5人体制になって以降はその傾向は加速されて、新曲はすべて5人での歌唱に変わりつつあるし、もともとは三田美吹、里菜の2人で歌っていた旧体制での代表曲「夏キラリ☆」などもコーラス部分や煽りにほかの3人が加わり、ただのバックダンサーには見えないように編成を変更したりという手直しを手掛けている。

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そういう中で成長が著しいなと頼もしく感じたのが藤田愛理(あいたん)。もともとボーカルだったことでCROWN POPはどうしても三田美吹、里菜の二枚看板という印象が強いのだが、次第に歌の面でも進歩を見せている藤田愛理に自然と目が行くことが多くなり、今や準エース的な存在になりつつあるのではないかと感じた。佐々木彩夏のソロコンでも彼女にはあーりんと二人だけで一緒に踊る場面に抜擢されたが、これはあーりんが彼女の成長を見抜いたのに加え、グループとしての彼女を推したいとの意図も汲んだということがあったのかもしれない*1
一方、クマリデパートはアイドルフェスなどで見たことはあったが、本格的なパフォーマンスを見たのはこれが初めてだった。6人編成でメンバーも色分けされている。歌い方も含めてキャラもけっこう分かりやすくあって、こういう分類されるのはファンは好まないだろうとは思うが、全員がそうというわけではなくアニメ声的な「萌え声」を強調するような売り方をみるとでんぱ組inc.を連想させるようなところはある。とはいえ、完全に模倣というわけではなくて、トータルのパッケージとしてのまとまりはかなり完成度が高いと感じた。


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楽曲はとにかく楽しいというだけで作られているものが多く、中でも初めて衝撃的だったのが「ネコちゃんになっちゃうよ~」という楽曲。何というか、音楽の系譜をたどるのもバカバカしいと思うほど、日本のアイドルソングからしか出てこないような飛び道具的な楽曲だと思う。

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同じアイドルソングと言ってもCROWN POPとクマリデパートはかなり対極なところがあると思うのだけれど、バンドだとこれだけ音楽性が違うとなりたたないような 2マンLIVEというのが普通に展開されているのが面白かった。
この日のクマリデパートの目玉は新曲である「限界無限大ケン%」という曲の披露にあって、終了後は特典会的なイベントもやられていたようだが、でんぱ組inc.の名前を出したのはこの曲がアイドルソングとしてつんく♂が種をまき、ヒャダインが育てたトンチキ系アイドルソングの最先端の1曲のように思うからだ。つんく♂ヒャダインもバカバカしいけど楽しければどうでもいいような楽曲を手掛けてきたが、それがさらにアップデートされた最新版のようなところがクマリデパートにはあると感じた*2

日時
2021年 7月 4日 (日曜日)
場所
新宿BLAZE, 日本、〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1丁目21−7

CROWN POP
ekoms presents 『Q×C』
新宿BLAZE

0. SE
1.HAREBARE
2.なりたいガール
MC(自己紹介)
3.Real×live
4.EGO×search
MC
5.夏キラリ☆
MC
6.極LOVE浄土
MC(一旦挨拶 舞台袖へ)
7.NARIYAMANAI
MC

(5.藤田なし)

クマリがカバー
午後四時ごろの好きです

*1:結果として評判になったので大正解だったのかもしれない。

*2:ヒャダインはもう古いと思っているあなた。ヒャダインの最良の楽曲である「笑顔百景」になって突然Tiktokをきっかけにバズっているのだ。