下北沢通信

中西理の下北沢通信

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しおこうじとダウンタウンしおこうじバンド 武道館への道。『しおこうじお台場フォーク村』第125夜「節約フォーク村」@フジテレビNEXT

『しおこうじお台場フォーク村』第125夜「節約フォーク村」@フジテレビNEXT

第1部「坂崎幸之助のお台場フォーク村」
第2部「しおこうじとダウンタウンしおこうじバンド 武道館への道」

この日はいつもとは異なり、坂崎幸之助のフォーク黎明(れいめい)期についてと、ギターについてのレクチャーを出演者皆で聴くというフォーク村講座と「しおこうじライブ」の2部構成である。
今回は11月の小泉今日子南野陽子のゲスト回にももクロも招き、「3大アイドル大集合」的なものとして豪華にやり、ももクロがもともと来る予定の12月も例年通り松本隆特集として大々的に展開したいためにできるだけお金を使いたくないという事情があり「節約フォーク村」と命名して、レギュラー陣ののみでの展開となったのだが、音楽番組としては非常に貴重な講義の場となり、若い視聴者などは「金返せ」などと言い出す人が出てくるこもしれないが、こんなことがテレビでできちゃうのもこの番組の魅力。4回に一度ぐらいはこういうのもありかもしれないと思った。  
 台本にあったからだと本人は言うだろうが、この日の最大のハイライトはしおこうじライブの第2部の最後に玉井詩織自身の口で「武道館でまた会いましょう」と言わせたことだ。夏菜子が口にした「新国立競技場」ではないが、言魂(ことだま)というものはあるものだ。口に出したことで実現の可能性は一気に高まったと思える。今年、AYAKARNIVAL、もリフドリフターズとの合同ライブ)、ももいろ歌合戦と3つの企画公演を武道館で開催するように武道館でやること自体のハードルはそんなに高くないかもしれないが、むしろ面倒なのはALFEEが所属するソニーももクロが所属するキングレコードとの調整がうまく行くかどうかかもしれない。そういえばはっぴいえんどが所属レコード会社以外(しかもキングレコード)でソロプロジェクトをスタートさせたという話題を一部で坂崎幸之助が話し始めたのはまさかこの問題への深慮遠謀ではというのはうがった見方すぎるだろうか。
 しおこうじライブでは「Top of the World 」(Carpenters)、「タイム・アフター・タイム 」(シンディ・ローパー)、「名前のない馬」(アメリカ) と3曲連続で披露した英語曲がよかった。負担軽減の狙いもあり、いずれも過去にやった作品の再演ではあるが、一度やったものなら抜群の安定感でパフォーマンスができるんだというのを見事に示して見せた。
 個人的にはセットリストにビートルズ曲も欲しいところだが、武道館でやるならきっと入ってくるとは思う。もっとも、その前にももクロ+ドリフで「のっぽのサリー」を武道館でやるかもしれないが。

M01:山谷ブルース (村長/岡林信康)
M02:BITTERSWEET SAMBA (ダウンタウンしおこうじバンド/Sol Lake)
M03:きみゆき (村長/ももクロ)
M04:霧のソフィア (しおりん/THE ALFEE)
M05:優しい風 (しおこうじ/しおこうじオリジナル)
M06:春の風が吹いていたら (しおこうじ/よしだたくろう南沙織)
M07:Top of the World (しおりん/Carpenters)
M08:タイム・アフター・タイム (しおりん/シンディ・ローパー)
M09:名前のない馬 (しおりん/アメリカ)
M10:メリーアン (しおこうじバンドアカペラ/THE ALFEE)
M11:白い色は恋人の色 (しおこうじ/ベッツィー & クリス)
M12:歌はどこへ行ったの (しおこうじ/しおこうじオリジナル)