下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

【緊急アンケートまとめ】ももクロファン(モノノフ)に好きなアーティスト聞いてみた

ももクロファン(モノノフ)に好きなアーティスト聞いてみた


モノノフの中ではももクロのファンの特殊性などが以前から指摘されてきたが、「そんなこと言ってもどのグループもそれぞれだろう」との指摘も外部からはあり、その実態はファン自身にもよく分かっていなかった。だが、最近何度か他のアーティストに興味を示さずスマホをいじっているような人たちに対し「(アイドル)オタクはそういうものだ」みたいな声を聴く機会があり、疑問が込み上げてきて、ももクロの場合、一般に考えられているアイドルファンに比べて好きなアーティストに広がりがあるんじゃないかと考えて、実際にツイッターで緊急アンケートを実施してみた。
詳しい内容については一番上のツイートからコメントリンクで辿れるのでそれを参照していただきたいが、ある程度予想通りであったのは洋楽ファンやロック(バンド)のファンの比率がかなり高いことだった。ただ、当初は結果をまとめてランキングでも作ろうと思っていたが、早々に断念したのはその広がりがあまりにも広く数値的な集計が困難であることが分かったためだ。典型的な例をいくつか紹介するとこんな風だ。

以上ランダムに引用してみると、これだけでも洋楽をそれもジャンルにあまりこだわらずに広範に聴いてきたタイプの洋楽ファンがかなりいるということが分かっていただけるだろうか。これはももクロの音楽面を担当している宮本純乃介氏(キングレコード)とスタダの音楽担当である佐藤守道氏がいずれも洋楽への造詣が深いこともあり、新旧にこだわらずプログレ、ハードロック、メタル、EDM、ラップなどいろんなジャンルの楽曲をももクロ楽曲に採用していることもあり、最初音楽以外の理由でももクロに惹かれた人たちも含めて、次第にディープな楽曲のファンに引き入れることができているからかもしれない。ハロプロ、Peufume、48系、坂道系のような特定の音楽プロデューサーがももクロにはいないため、その分「なんでもあり」*1になっており、そういうことも一時代前の洋楽ファンを惹きつける要因となっている。
逆に今回アンケートをしてみて驚いたのはハロプロ、坂道、AKBなど王道アイドルを好きだったいわゆる「アイドルファン」がほとんどいないという結果が分かったことだ。アイドルとして挙げられているのはほとんどがモノノフになった後好きになったというスターダストプラネットの後輩グループであり、上記の王道グループアイドルファンはそれぞれ1~2件という少なさ。私自身も山口百恵斉藤由貴を挙げたが昭和アイドルの名前を挙げてはいたが、時代が違いすぎるので単に回答者の年齢が推測されるだけで、そこから直接つながっているとは考えにくいかもしれない。
今回はツイッターでのアンケート、告知のやり方から私のフォロワーが中心となったため、年齢面のバイアスはかなりかかっているとは思うが、180人の回答で数件しかないというのはモノノフ≠アイドルファンという通説はある程度正しかったのではないか。
もうひとつ腑に落ちたのはロックフェスなどにおけるモノノフの振る舞いで、他アーティストをも盛り上げるのは単純にももクロへの忠誠心だけではなく、好きな音楽の守備範囲が広いから実際にも好きだったり楽しめるバンドなどの範囲が広いということもあるのではないか。それが結果的に対バングループならびにそのファンからの印象を良くしているとしても……。
アンケートへ協力いただいた皆さん、有難うございました。

*1:新アルバム「祝典」ではついに尾崎紀世彦「また遭う日まで」カバーした。