下北沢通信

中西理の下北沢通信

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AVEX対スタダ対抗戦 AMEFURASSHIとTEAMSHACHI、ライブ強者ぶり見せつける W FES vol.1 "W-ith"@KT Zepp Yokohama

W FES vol.1 "W-ith"@KT Zepp Yokohama


welcome actのONE LOVE ONE HEART*1を除けば4グループによる対バンフェスであるが、持ち時間が1グループ45分とかなりたっぷりあり、AMEFURASSHIは11曲、TEAMSHACHIも10曲とほぼワンマンに近いような満足感を抱かせるライブフェスだった。
参加メンバーはスタダとAVEXの共同プロジェクトであるONE LOVE ONE HEARTからスタート。AVEXからlolとFAKY、スタダ(スタプラ)からAMEFURASSHIとTEAMSHACHIといずれもダンス、歌唱ともにレベルが高いダンス&ボーカルグループが2組づつ参加する座組であたかもスタダ対AVEXの対抗戦のような様相を見せた。
ONE LOVE ONE HEARTはかなり前にスタダとAVEXの共同プロジェクトで新たな男女混成グループが発足するというニュースはネットで見ていて、大々的な展開があるのかと思っていたが、その後メディアでの展開などもあまりなかったこともあり、忘れかけていたが初めてその姿を生ライブで見ることができた。スタダでも以前男女グループ「DAN⇔JO」を手掛けたが、結局継続できずに解散。現在はエビ中にいる桜木心菜が唯一生き残っている状態だ。
 ONE LOVE ONE HEARTはスタダにとってはAAAなどを通じて男女グループの経験があるAVEXと組むことでのそのリベンジを狙っているのかなというのが、ライブを見た印象だ。ダンス、歌ともに実力はあるというのは感じたが、MVなどはともかく生で聴くとまだまだだなと思わせる点も多かった。ユニゾンで音響的にノイズ的に歌声が潰れてしまうようなところが多くて、最初PAとか機材の問題かなとも思ったのだが、AMEFURASSHI、lolなど後続のグループではそういうことは感じなかったため、ソロがあまりない歌割りも含め、ライブ活動を主体に置くグループとしての方向性はまだ現代進行形かなと思ったのである。
 本編のスタートを切ったのはAMEFURASSHIがいきなりの新曲、しかもまだ音源も発表されていない「FLY OUT」からライブは始まった。AMEFURASSHIのパフォーマンスの特徴は歌やダンスがただうまいというレベルにとどまらず、
曲ごとにダンスと歌唱の質感も細かく演出され、巧緻に組み立てられているという完成度の高さである。私の個人的な評価ではあるが、K-POPのグループと比べてもスキルにおいて遜色がないどころか、上回っているところも多い。人数がある程度以上多いグループだとユニゾンや対位法的な振付で踊ることが多いため、ダンスがそろっていることがうまいと勘違いしている人が多いが、ももクロのダンスについても昔論じたが、AMEFURASSHIの場合は4人が個別に別の振付を踊りながら、全体としては調和がとれた動きとして振付されているのが特徴だ。この日も披露されたが、もうひとつの新曲で最近MVも披露された「Love is love」の振付などを見るとそういうことがよく分かるはずだ。

www.youtube.com

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AMEFURASSHIセトリ
M1 Fly Out
M2 DROP DROP
M3 MICHI
M4 グラデーション
M5 Love is love
M6 Drama
M7 SENSITIVE
M8 Lucky Number
M9 メタモルフォーズ
M10 DISCO-TRAIN
M11 UNDER THE RAIN

TEAM SHACHI
W FES vol.1 "W-ith"
KT Zepp Yokohama

SE
M1 HORIZON
M2 BURNING FESTIVAL
MC 自己紹介
M3 東海コンプライアンス
M4 Rocket Queen feat. MCU
M5 いいくらし
MC
M6 江戸女
MC
M7 舞頂破
M8 こだま
M9 抱きしめてアンセム
M10 START
MC 告知

<W FES(ダブルフェス)とは>
Wonline,Wmagazine,Wchannnelなど、複合的なメディアを展開する「W」が提案するイベント。「W」のメディアに出演する多様なアーティストがステージを彩ります。

<W FES vol.1 "W-ith"コンセプト>
「W-ith」(読みは”ウィズ”)
様々な分野で既存のジャンルや枠組みを取り払い、クロスオーヴァーしていく局面に突入した現代。異なるヒストリー、バックグラウンドを持つ者たちの壁を壊していくパワーが、撹拌され新しい価値観・文化の創造が日々様々な場所でおこなわれています。
「W-ith」は異文化交流から生まれるそうした新しい価値観を、ライブの現場から生み出していくことを目的として開催します。テーマに沿って集められた、現代を先導する表現者たちが「この日この場所」でしか体験できないエクスペリエンスを提供します。

<日時・会場>
日時:2022年12月18日(日)open16:15/start17:00
会場:KT Zepp Yokohama

<出演>
AMEFURASSHI
FAKY
lol
TEAM SHACHI
ONE LOVE ONE HEART ※welcome act