下北沢通信

中西理の下北沢通信

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西田シャトナー×保村大和 超一人芝居『マクベス』(2001年上演の記録映像)@Youtube

西田シャトナー×保村大和 超一人芝居『マクベス』(2001年上演の記録映像)@Youtube

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超一人芝居「マクベス
www.youtube.com



 シェイクスピアの「マクベス」の保村大和の一人芝居だが、よくあるようなマクベスを原案にした創作劇のようなものではなくて、シェイクスピアの原典を西田シャトナーが自らの手で翻訳。ただ、それだけだと試しに大和がすべての役をひとりで演じて全編を上演してみると4時間以上の長尺になってしまったため、メインで演じる主役のマクベスのセリフを残して他を大幅に削り、上演時の形になったものだと上演時に聞いた。
 惑星ピスタチオ仕込みのパワーマイム的な演出は随所に盛り込みながら、セリフや登場人物などはカットはあっても「Believe」の時の安土城ロボガ突然登場するというような突飛な仕掛けはいっさいないから、それまでの惑星ピスタチオとは質感が違い、シェイクスピアのファンにもそれほど違和感がないものとして仕上がり、新境地を感じさせた。それだけにステージ数が少なく*1、内容が素晴らしかったのにピスタチオファン以外の広い演劇ファンに広く届くものにはならなかったのは残念に感じた。
 実は生配信の際に映像と音声に音ずれがあったように思ったのでその旨をtwitterなどでつぶやいてしまったが、完全にこちらの勘違いでこちらの通信環境に問題があったようだ。制作側にいっさい落ち度はなく、誤解を与えるようなことをつぶやいてしまい申し訳ない。
 アーカイブはもちろん、完全なものを見ることができる。この舞台での保村大和は日本の「マクベス」上演史に残るような好演だと思うので、シェイクスピアに興味のある人はぜひ映像を見てみてほしい。映像だけでも彼の役者としての凄みを十分感じ取ることができるはずだ。 

6月13日(土)13時より、YouTubeにてプレミア配信。
@新大久保・東京グローブ座(2001/8/17-19 3ステージ)
 http://www.tglobe.net/
 @近鉄小劇場8/1-3

 作:ウィリアム・シャイクスピア 翻訳・演出:西田シャトナー
 舞台監督:鈴木田竜二[寿団事務所] 舞台美術:橘宣行彫刻ランド
 照明:池田哲朗[PAC]、赤坂正[ポップアイ] 音響協力:T&Crew、田上篤志
 衣装:斉藤まさみ 制作:塩谷雅子ほか
 企画製作:アプリコット http://www.appricot.com/
 出演:
 保村大和[元惑星ピスタチオ]:マクベス主要登場人物

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*1:特に東京では東京グローブ座3ステージのみ。