下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

黒フェス2020〜白黒歌合戦〜@TACHIKAWA STAGE GARDEN(配信)

黒フェス2020〜白黒歌合戦〜@TACHIKAWA STAGE GARDEN(配信)

f:id:simokitazawa:20200906092702j:plain
www.openrec.tv

LE VELVETS
TEE
BOYS AND MEN
ファンキー加藤
Ange et Folletta(アンジュ エ フォレッタ)
河村隆一(リモート出演)
中孝介
大黒摩季
HOUND DOG
ももいろクローバーZ(リモート出演)
Mr.シャチホコ
松崎しげる

 男女アイドルからロックバンド、コーラスグループまで顔ぶれの広さはこの種のフェスの中でも屈指の存在だと思う。毎年9月6日(黒の日)にちなんで開催しているので、平日開催が多いので、仕事の後に会場に向かい、最初の方は見られないことが多いのだが、今年は日曜日、しかも配信での家での参戦となり、最初から最後までゆったりと楽しむことができた。

ももクロセットリスト
1. 天国のでたらめ
2. 笑一笑
3. キミノアト
4. いくぜ 怪盗少女

 こういうフェスでは何か秘策を用意してくる感があるももクロが今回持ってきたのは全曲ピアノ1台による伴奏によるアンプラグドのパフォーマンスであった。普段は激しい動きのダンスを伴って歌うことが多いももクロだが、歌うことに集中すればピアノだけの演奏に乗せてもこれだけの歌の技量のパフォーマンスを見せることができるのだということをモノノフ以外の他の出演者のファンにも見せつけたのではないか。アンプラグドではMTVアンプラグドでもいつもと一味違うパフォーマンスを見せたことはあったが、あれはまだ5人時代のこと。「天国のでたらめ」「笑一笑」と4人になってからの楽曲でそれぞれが個々に歌唱力が進歩したことを見せつけたのではないか。
 とはいえ、今回ももクロがこういう選択をしたのは観客が全員着席、コール禁止などのルールのもとで、いつものようなももクロのパフォーマンスを見せられることは苦行にも近いことでもあり、かつてのフォーク村でのコール禁止、着席でのパフォーマンスの経験から現時点のフォーマットでは今回のような形式でのパフォーマンスがひとつの回答であると考えたからかもしれない。フェス参加の方法をリモートとしたのにも控室での「密」を出来るだけ避けたいということのほかに同様の意味もあったかもしれない。
 ピアノ演奏およびに楽曲アレンジを担当したのはダウンタウンももクロバンドの音楽監督を務める宗本康兵(へいへい)。披露した4曲に加えて、今回はOvertureのピアノだけでの演奏も手掛けたがこれはもうピアノ演奏では超絶技巧。ももクロがこういう才能を陣営に持つ強みを見せつけた感もある。次のフェス参加はダウンタウンももクロバンドを帯同することを川上アキラマネージャーはすでに明らかにしており、次はどんな手を繰り出してくるのかに注目したい。
 終了してから初めて知ったが、今回のライブはへいへいにとってもPCR検査の結果が間に合わなくて、出演できなかった「夏のバカ騒ぎ」のリベンジマッチだったようだ。道理で気合いが入りまくっていたのもうなずける。さらにいえば「夏バカ」に 「キミノアト」のピアノ演奏で「お前誰だよ」という謎のピアニストが突然現れたわけもすっかり氷解した。あれは本当はへいへいが弾くはずだったのか。まさにももクロは点をつないで線にしていくコンテンツである。

◼︎日時:2020年9月6日(日)

◼︎場所:TACHIKAWA STAGE GARDEN (〒190-0014 東京都立川市緑町3-3 N1)

◼︎開場:14:30 / 開演:15:30 ※場外エリアは、13:30よりオープン致します。

◼︎料金:指定席 ¥9,696(税込)
 ※3歳以上チケット必要 ※枚数制限 2枚

◼︎チケット発売日:2020年7月22日(水) 12:00

第一弾発表出演者

松崎しげる / ももいろクローバーZ(リモート出演) / 大黒摩季 / TEE / 大黒摩季/ ファンキー加藤 / BOYS AND MEN / LE VELVETS ※順不同

第二弾発表出演者

河村隆一(リモート出演) / 中孝介 / Ange et Folletta(アンジュ エ フォレッタ) /

オープニングアクト 703号室(岡谷柚奈)

第三弾発表出演者

Mr.シャチホコ

MC 伊津野亮 / 守永真彩