下北沢通信

中西理の下北沢通信

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サマソニにももクロが10年ぶりに降臨 BABY METALは大トリ飾る 灼熱の中素晴らしいパフォーマンスSUMMER SONIC 2023東京

SUMMER SONIC 2023東京


 今年のサマソニSUMMER SONIC 2023東京)に行くことにしたのはももクロももいろクローバーZ)が10年ぶりに参加することにしたからだが、実は11年前にももクロが初めてサマソニに参戦した年のライブが私が初めて体験したのがサマソニ大阪のももクロライブであり、そういう意味ではロッキンなど他の野外ロックフェスには毎年のように参加しもはや常連といっていいももクロだが「サマソニももクロ」にはやはり思い入れがあって、出掛けることにしたのである。
 サマソニ大阪といえば雷雨で何度もライブスケジュールが変更になり、結果としてももクロと同時刻にメインステージに出演するはずだったジャミロクアイが出演辞退をしたためにそれを見るつもりだった観客の一部がももクロのライブを見ようと駆けつけ、入場規制の中ライブ会場を取り囲むように観客が膨らみ、「まるで漫画の『BECK』みたい」と評判になった伝説のライブだ。
 だが、実は当時現場のライブ会場前方にいた我々にはそんなことは全然あずかり知らぬような危機的状況にあった。ももクロの前のアーティスト(阿部真央だったと記憶している)のライブが終了するやいなや、前方に向けて強い圧縮がかかり、前の方に追いやられ、最初は思ったより近くで見られると喜んでいたが、いざライブが始まると前方部分の観客は右へ左へ前へ後ろへと激しく押されたのだ。これがロックコンサートであればそれなりの心の準備もあるはずだし、そんな風にはなかないように用心していたはずだが、この時は同じようにこんなことになることは予期していない子供や若い女性も巻き込まれて阿鼻叫喚の状態になったのある。私自身何度も転びかけたのを何とか踏みとどまった記憶があるから、今でもあの時に大きな事故が起こらなかったのは本当に僥倖でしかなくて、一触即発の状態だったと思っている。
 それを踏まえてこの日のももクロライブを振り返ると本当に平和そのものだった。新曲の「MONONOFU NIPPON」など観客に激しい動きを誘発しそうなセットリストだったにもかかわらず、無理な圧縮や意気って強引に少しでも前で見ようという観客はいなくて、ももクロメンバーだけではなく、モノノフも大人になったなと感慨深いものがあった。

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 ももクロが本格的なロックフェスで見たのはけっこうひさしぶりだが、バンドを背負ってのパフォーマンスは無敵感にあふれやはり素晴らしい。「BIONIC CHERRY」
ココ☆ナツ」「CONTRADICTION」と初期のアゲ曲3連発でロケットスタート。ソフトなラップ曲「HAND」で現在のスキルの高さと大人の余裕も見せた。「ココ☆ナツ」では小さなココナツサークルがいくつか前方に出来たらしいが、主催者側が何度となく「モッシュやリフトの禁止」を呼び掛けていたこともあってか、私の位置から見えるような規模の大きなものはなかった。
 ロッキンのグラスステージ(あるいははるか昔のサマソニ大阪)などとは違い、サマソニ大阪でのマウンテンステージは室内であるがゆえにはるか遠くの見渡す限りの観客さえ動かしてみせるという射程距離の長さを見せつけることはないけれども、ももクロにとっては若干小箱である今回の会場にいる観客も巻き込んでいくパフォーマンスを余裕を持って示してみせた。
 伴奏を担当するダウンタウンももクロバンド(DMB)には今回はマーティ・フリードマンが参加していたのだが、観客の一部に「マーティが……」とのどよめきを呼んでいたものの、演出的にそれがクローズアップされるということもなく、平常運転というところが面白かった。それでいて、MVではが演奏に参加していた新曲「MONONOFU NIPPON」をここでは代わりにマーティが演奏したことは同じステージでこの夜にパフォーマンスを予定していたために見に来ていたベビメタのファンなどにもおおきなインパクトを与えたのではないだろうか。 

SUMMER SONIC 2023 TOKYO@幕張メッセ セトリ
overture 〜ももいろクローバーZ参上!!~
BIONIC CHERRY
ココ☆ナツ
CONTRADICTION
HAND
MC:自己紹介
MONONOFU NIPPON
労働讃歌
行くぜっ!怪盗少女

12時20分~ ももいろクローバーZ
13時50分~ MAISIE PERTERS
18時05分~ LIAM GALLAGHER
20時10分~ BABY METAL

 この日の大きな流れはももクロ→LIAM GALLAGHER→BABY METALだったが、その間の時間にいくつかSONIC STAGEなどいうつかの会場を覗いてみて、特によかったのが
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