アメフラっシワンマンライブ「2nd Anniversary Live“ON AIR”」@TSUTAYA O-WEST
<1部>はラジオ番組風の構成。アメフラっシ発足以来の全曲を披露の順番に歌っていくというストレートな王道セットリスト。しかも、衣装もそれぞれの曲が発表されていた時の衣装に次々着替えていくという<1部>History of Usという表題に相応しいライブとなっていた。そのままライブアルバムになりそうな完成度の高さで、始まった時には音源をそのまま流しているのかと勘違いするほどだった。
この日改めて感じたのは市川優月の歌唱力がもの凄く上がっていることだ。彼女の負けず嫌いの性格もあり、自粛期間の間にもボイストレーニングなどで相当努力したのではないかと思う。小島はなも歌が一層進歩しており、もともと4人ともダンスの技術も高いので
若手グループでありながら、実力的には年長4グループに肉薄するような実力を身に着けつつあるのではないかと思う。
<1部>ではグループ発足時から発表された全部の曲を歌ったということもあり、ひさしぶりに聴いた楽曲やひょっとしたら4人体制になって以降は初めて聴いた楽曲もあったのだが、「もはや別物」と感じてしまうほど曲のポテンシャルが抜群に上がったと感じる楽曲もあり、グループとしての成長を実感した。
グループの歴史を振り返る部分では大平ひかる(ひっか)の名前もちゃんと挙げられていて、彼女の場合は卒業の経緯は必ずしも円満とはいえないものだったとはいえ、ライブで彼女の名前を出すことはタブーではないんだということが分かり、好ましく思った*1。
アメフラっシ 2nd Anniversary Live”ON AIR” 2部撮可曲「Dark Face」
アメフラっシ 2nd Anniversary Live"ON AIR" 「Dark Face」
一方、<2部>Over the Futureはアメフラっシの未来に思いをはせる構成。<1部>ですでにこれまでのすべての楽曲を披露してしまった後で、どのようなセットリストを組むことができるのかというのが<2部>がスタートした時点での疑問だったのだが、それは単なる杞憂であった。
新曲「未知」の初披露もあったが、同じ楽曲でも演出のやり方を変えただけで、違うものに見えてくるんだというのを感じたからだ。換気による開放を逆手に取った「RUN! RUN! LIVE!」などを例外とすればアメフラっシのライブはストレートな演出が基本だったが、歌唱、ダンスといった表現を構成する基本的要素の水準が向上したのに伴い、それで何を表現するのかの領域に踏みこんだといえよう。
<2部>の目玉はメンバーがカルピスみたいと言っていたMVの白い衣装を着ての「メタモルフォーズ」のパフォーマンス。振付はそれほど大きくは変わっていないとは思うが、衣装のひらひらした長い裾を生かした裾さばきもあり、印象がずいぶん変わるのが興味深かった。愛来、萌花ら舞台を経験したメンバーによる歌のイメージに合わせた詩の朗読やダンスのみの場面もあり、全体としてミュージカルレビュー風にも感じた演出が面白く、ダンスや歌の表現力が高いだけに今後、会場がより広くなり、より公演にお金をかけられるようになればアメフラっシのパフォーマンスは一皮も二皮も向けるのではないかと期待させた。今回の演出はANNA先生だったろうか、どこかの機会でライブスタイルダンジョンの時にアメフラっシの振付・演出にいつか携わりたいと話していたavecooさんに演出を委ねてみるのも面白いのではないか*2。
<1部>History of Us
<2部>Over the Future
【日時】2020年11月15日(日)
<1部>open 13:30 / start 14:30
<2部>open 17:45 / start 18:45
【会場】TSUTAYA O-WEST
アメフラっシ
2nd Anniversary Live“ON AIR”
2部 Over the Future
TSUTAYA O-WESTM1 Rain Makers!!
M2 グロウアップ・マイ・ハート
M3 ハイ・カラー・ラッシュ
MC 自己紹介
M4 [新]未知
M5 Dark Face(撮影可)
M6 差し出された手をあの時握ってたら運命変わってたかな?
朗読(愛来)
M7 フロムレター
M8 轟音
朗読(鈴木)
M9 メタモルフォーズ
MC
M10 月並みファンタジー
(傘でパフォーマンス)
M11 雑踏の中で
M12 Over the rainbow
EN1 明後日の方向へ走れ
EN2 STATEMENT
MC
12/29 恵比寿ガーデンルーム
2/28 Zepp Haneda