下北沢通信

中西理の下北沢通信

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ABEMA PPV ONLINE LIVE ももいろクローバーZ「PLAY!」@完全版

ABEMA PPV ONLINE LIVE ももいろクローバーZ「PLAY!」@完全版


ももいろクローバーZ / PLAY! -LIVE MUSIC VIDEO-

ももいろクローバーZの配信ライブ「PLAY!」のアーカイブ(完全版)を視聴。VRなど最新デジタル技術を活用した場面から、アイデア勝負のアナログシーンまで4人の気鋭の映像作家(多田卓也、ZUMI、スミス、河谷英夫)が楽曲ごとに展開していく世界観が圧巻のインパクトである。生でのライブが困難になってから様々なアーティストが多様なスタイルのライブ配信に取り組んできたが、ももクロライブ配信は究極の配信ライブのひとつと言っていいと考えている。
そのことは最初の4曲を見ただけで、はっきり分かる。このライブ配信はプラットフォームがAbemaTV(いかも有料配信)だからおそらく日本国内の人、しかも大部分がももクロファンにしか見られていないと考えられるが。有料アーカイブ終了後でかまわないから、抜粋だけでも海外の人も見ることができるメディア(Youtube)とかでも公開してほしいし、円盤化もしてもらいたい*1と思う。
ももクロは「夏のバカ騒ぎ 配信先からこんにちは」*2をはじめ様々なスタイル(形式)でのライブ配信を手掛けてきたが、サプライズでのプロレスラーの登場などハプニング性を強調した「夏バカ」の配信などに比べ、MVなどにかかわった映像作家を複数起用し映像の完成度を重視、それにフィットさせるためももクロ自身のパフォーマンスの精度を高めたこともあり、いかに「生配信である」ことを強調するかがひとつの演出上の工夫となっていた。配信の視聴者に選択肢を与えて楽曲を選ばせるという演出」などはそうした工夫のひとつではあるが、複数回配信をするのではないから、選択されなかった楽曲がすべて(たとえ後から収録して何らかの形で救うにせよ)配信においては無駄になってしまい費用対効果からすれば本当にやるべき演出だったのかについては疑問が残るところがあった。

ももいろクローバーZ
ABEMA PPV ONLINE LIVE『PLAY!』セトリ

PLAY!(新曲) 多田卓也 XR(VRと実写のリアルタイム合成)
TDF 多田卓也 実写の錯視トリック 
マホロバケーション ZUMI CGと実写の合成
ゲッダーン  多田卓也 VR
MC自己紹介
チャイマゼロ (staygold)投票 床が動く演出
ゴリラパンチ 円谷プロ的特撮
DNA(でたらめ)投票 背景のスクリーン映像の前でのパフォーマンス(全体は実写)4
MC
あんた飛ばしすぎ スミス 収録した小芝居からのパフォーマンス
デコレ―ション
MC
ニッポン万歳 フロアの色付き台が日本列島というトリック
笑一笑 河谷英夫 箱を使ったトリック撮影
MCジャッキーちゃん
月色Chainon 作りこんだ背景でのパフォーマンス
銀紙飛行船(イマジネ)投票 ZUMI 作りこんだ背景でのパフォーマンス
クローバーとダイアモンド 多田卓也

simokitazawa.hatenablog.com

*1:円盤化発表されたようだ。投票の結果配信では披露しなかった楽曲も収録にはちょっと引っかかるが。

*2:simokitazawa.hatenablog.com