リチャード三世は本当に極悪非道だったのか?!
シェイクスピアは本当に歴史をねじ曲げたのか?!
野田秀樹の傑作戯曲に
シンガポールの演出家オン・ケンセンが挑む!1990年に野田秀樹が自身の主宰する「夢の遊眠社」のために書き下ろし演出した「三代目、りちゃあど」。舞台は法廷、被告は「りちゃあど」、対する検事は「シェイクスピア」!シェイクスピアは、リチャード三世やヴェニスの商人をなぜ徹底的に悪人として描いたのか――という疑問から生まれたこの戯曲に、世界的に活躍するシンガポールの演出家オン・ケンセンが挑みます。
伝統/現代、男性/女性、人間/人形、光/影、アナログ/デジタルなど相対するさまざまな要素が渦巻く、濃密でエネルギッシュなアジア的カオスが、やがて少年たちの美しい夢へと昇華する――。
歌舞伎の中村壱太郎、狂言の茂山童司、宝塚出身の久世星佳をはじめ、劇団毛皮族の江本純子、たきいみき(SPAC)ら日本・シンガポール・インドネシアの個性豊かな実力派俳優たち、さらにバリの影絵芝居俳優も参加。歴史的人物リチャード三世を描いたシェイクスピアの代表作を自由な発想で再構築した野田秀樹の傑作が、アジアのエネルギーを結集して生まれ変わります!日程
2016年11月26日(土)-12月04日(日)会場
シアターウエスト作 野田秀樹(ウィリアム・シェイクスピア「リチャード三世」=小田島雄志訳より)
演出 オン・ケンセン(シンガポール国際芸術祭芸術監督)
音楽 山中透(exダムタイプ)
映像 高橋啓祐(ニブロール)上演言語/字幕
日本語、英語、インドネシア語上演/日本語、英語字幕
出演 中村壱太郎 茂山童司 ジャニス・コー ヤヤン・C・ヌール イ・カデック・ブディ・スティアワン たきいみき(SPAC) 江本純子 久世星佳
あらすじ
リチャード三世の最後の戦場ボズワースの天幕のシーンから、舞台は突然りちゃあどの罪の有無を争う法廷の場面へ。その弁護人は『ヴェニスの商人』でおなじみ悪人シャイロック、弁護を買って出たのはシェイクスピアに対する復讐のためだった。 王位を狙うリチャード三世の物語は華道界の家元争いに……。作者と登場人物の確執は、一体どこへ向かうのか?
野田秀樹が夢の遊民社時代の1990年に上演した戯曲をシンガポールの演出家、オン・ケンセンが演出、日本・シンガポール・インドネシアの国際的な俳優陣により演出した。野田戯曲としてはシェイクスピア「リチャード3世」が下敷きにはなっているが、シェイクスピアと彼の劇中人物であるシャイロック(「ベニスの商人」)を登場させ、連続殺人犯であるリチャード3世の裁判劇仕立てとしており、もはや野田独自のオリジナル作品と考えた方がいいのかもしれない。
今回の座組みの特色はりちゃあど(リチャード3世)に歌舞伎の中村壱太郎、シェイクスピアに狂言の茂山童司、さらには宝塚出身の久世星佳、SPACのたきいみき、毛皮族の江川純子といずれもいわゆるリアリズム演技ではない劇団(出身)の俳優が集められたことだ。さらにインドネシアからも伝統的な影絵芝居を担う出演者が加わった。