下北沢通信

中西理の下北沢通信

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ももクロバレイべ表 ドランクドラゴンがゲスト あーりんがママ務める「スナック愛輪」誕生 ニッポン放送 ももいろクローバーZももクロくらぶxoxo ~バレンタイン DE NIGHT だぁ~Z! 2022表@さいたまスーパーアリーナ

ニッポン放送 ももいろクローバーZももクロくらぶxoxo ~バレンタイン DE NIGHT だぁ~Z! 2022表@さいたまスーパーアリーナ

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ニッポン放送 ももいろクローバーZももクロくらぶxoxo ~バレンタイン DE NIGHT だぁ~Z! 2022表@さいたまスーパーアリーナに参戦。前日に宣言で「新しいバレンタインイベントの始まり」とわざわざ宣言したがそれ自体が壮大なる茶番劇(笑い)。幕が開いてみるとライブとラジオドラマ、コント風設定での茶番劇での公開収録と「いつも以上にいつものバレイべ」なのであった。
とはいえ、バレンタインイベント運営スタッフとももクロ陣営からのメッセージとしては「10年後からの手紙」という形で「次の10年」に対する思いを伝える場面もあった。バレイべはニッポン放送の公開収録ということもあり、イベントの継続は番組が継続しているということが前提。前日の「裏」でニッポン放送で20年間以上ラジオ番組のレギュラーを続けている和田アキ子がゲストで招かれたのも、ももクロ陣営だけではなくニッポン放送側からのもう10年もその先も番組を続けてほしいとの願いが込められてのことであり、アイドル番組でこんなことができるのはももクロだけであろうし、アイドルの枠を外れても最近長年番組を続けていたパーソナリティーの番組が終了するとのニュースも相次ぐなかでこんなコンセプトでイベントを開催できるのはももクロぐらいかもいれない。
 いつも通りとはいえ今回の内容にはそれなりの思いも託されていたかもしれない。「百田夏菜子とラジオドラマのせかい」は現在週1のペースで放送されている百田夏菜子の冠レギュラー番組だが、俳優、声優、コメディアンなど各界から月替わりでのゲストを迎えて「二人芝居」的なラジオドラマをやってもらうというものだ。
 ももクロのスケジュールとの兼ね合いもあって次から次へと女優仕事をこなすわけにはいかないとはいえ、今後10年という未来を見据えた場合、百田夏菜子の重要な仕事のフィールドが女優であることは間違いないだろう。そうした忙しいなかで毎月戸田恵子、西村まさ彦、勝村政信木村昴らそれぞれの世界ではトップ級の人たちと共演し短いとはいえ芝居(ドラマ)をやるという経験は得難い貴重なものとなっているのではないか。
 ももクロの活動領域ならびにメインフィールドのライブパフォーマンスの構成要素としてある時期以降「演技」が重要となってきたことは以前ももクロについての論考で論じたことがある。若干、茶番劇的な要素が強めではあるが、バレンタインイベントでもショートドラマは目玉であった。今回のそれは先述の「百田夏菜子とラジオドラマのせかい」の公開収録とショートコント的なドラマ「スナック愛輪」。「ラジオドラマのせかい」ではメンバーの中ではNHKの深夜ドラマに主演したほか、演劇的要素が強いコント「永野と高城」など、夏菜子同様に演技の仕事に力を入れてきた高城れにが初出演。これはショートドラマとはいえ、ほとんど演劇といっていい内容で、近い将来ラジオ本編にも出演、共演していろんな役をちゃんと演じあうのが見たいと思わせるものだった。
 対照的だったのがコント風というかコントの「スナック愛輪」。佐々木彩夏がママを務めるスナック(チーママが玉井詩織)にゲストがやってきて人生相談をするという設定だが、ももクロ史上最強のコントシチュエーションであった「あーりんロボ」を超える、あるいは少なくとも並ぶような衝撃を見せてくれたのではないか。ゲストはお笑いコンビドランクドラゴンの二人で気心が知れているということもあるだろうが、ここが台本がほとんどなくほぼアドリブで進行したコーナーだと後ほど知って時には驚いた。ニッポン放送でも今回の出来栄えに気を良くして、イベントとして独立してやっていきたいとの意向を示しているようだが、少し考えてもこれはゲストを変えていけば次々と成立していきそう。お笑いコンビだけでも東京03土佐兄弟東京ホテイソン南海キャンディーズ、永野と高城、錦鯉などをゲストに迎えた回を想像するとどれも相当面白くなりそうだし、ニッポン放送との仕切りをどうするかという問題はあるけれど、テレビ番組としてだって行けそうだ。佐々木彩夏のキャラもそうだが、ここではMC経験もあるドランクドラゴンがMC的に立ち位置になってしまわない玉井詩織臨機応変な回しの対応が秀逸だった。カラオケコーナーも今回は佐々木、玉井コンビで「ロンリーチャップリン」、後半の百田、高城コンビで「アジアの純真」とカラオケデュエットの定番曲を歌ったが、ゲストがアーティスト系の人ならここでゲストとのデュエットもできるはず。考えれば考えるほど企画として当たりそうだと思えてきた。まずはイベントからだとは思うが、やはりテレビでできないかなあ。きくちP、あつのりん、それ以外の人でもかまわないのでどうだろうか?
 

バレイベ「表」セットリスト
overture
ゴールデンヒストリー
ゴリラパンチ
stay gold
自己紹介
月色Chainon
MC
ショートドラマ
スナック愛輪(あーりん)
ロンリーチャップリン
百田夏菜子とラジオドラマのせかい
アジアの純真
太田胃にゃんコーナー
Z伝説
黒い週末
MC
Link Link
BUTTOBI
MC
クローバーとダイヤモンド
HAND MV
EN
愛唄
青春賦

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