ミクニヤナイハラプロジェクト『はじまって、それから、いつかおわる』@吉祥寺シアター
「日常と非日常、生と死のあわひを描くような内容のものが増えている」と昨年の年間回顧に書いたがミクニヤナイハラプロジェクト『はじまって、それから、いつかおわる』@吉祥寺シアターも典型的にそうした内容の舞台である。
会場はいつもとは違うしつらえで、通常の客席はないフラットな空間。中央のアクティングエリアを円形に配置されたパイプ椅子が取り囲むような形になっていて、パフォーマーはその内側で演技をする。思い起こせばミクニヤナイハラプロジェクトの旗揚げ公演となった「3年2組」*1はこの劇場の柿落としとして上演されたし、「五人姉妹」「東京ノート」などこれまでも数多くのミクニヤナイハラプロジェクトの作品が上演されてきているが、本公演自体2020年春に予定されていたのがコロナ感染の蔓延により無期延期となっていたもので、観劇した同プロジェクトの公演としては2019年7月
*2以来と2年8カ月ぶりとなる。
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実はYoutube上には中止前の2年前の公演の最終稽古なるものが残っていて、これを見る限り今回の上演とは演出的にかなり違うものが想定されていたように思える。
ミクニヤナイハラプロジェクト『はじまって、それから、いつかおわる』公演中止のお知らせ》3月26日(木)~29日(日)のミクニヤナイハラプロジェクト『はじまって、それから、いつかおわる』は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の為、通常の劇場形式ではなくオールスタンディングのため本公演の中止をやむなく決定することとなりました。楽しみにされていた皆様には深くお詫び申し上げます。
映像についたコメントには「通常の劇場形式ではなくオールスタンディングのため本公演の中止をやむなく決定することとなりました」とコロナ前は客席なしの立ち見による観劇を予定していたようだったからだ。
2022年3月24日(木)~3月28日(月)
ダンスと演劇のフィールドを軽やかに駆け抜ける
稀有なアーティスト・矢内原美邦が、
身体と言葉を駆使して紡ぎだす最新作!
2020年の公演中止を経て、再び動き出します。
世界の果てで会いましょう
時間の果てでお別れしましょうすれ違う時間のなかで、彼はどんな記憶を彼女に残したろう。
はっきりとそこにいるのに、キミはまるでずっと遠い果てからやってきた光が、
かろうじて描いただけの幻影のようだ。
違う時間、違う場所で生きてきた人たちが時空を超えて出会い、やがて別れる。
はじまって、それから、いつかおわる私たちに捧げる
「初めての生」と「やり直しの死」の物語。
[作・演出] 矢内原美邦
[出演] 山本圭祐 沼田星麻 間瀬奈都美 昇 良樹 原田理央
[美術] 高橋啓祐 [舞台監督] 湯山千景 [照明] 伊藤 馨
[演出助手] 笠木 泉 [道具製作] 坂本 遼 [記録写真] 前澤秀登
[映像収録] 須藤崇規 [宣伝美術] 石田直久 [イラスト] イナガキコトコ
[広報協力] プリコグ [制作助手] 岡田結実 [制作]後藤かおり共催:公益財団法人 武蔵野文化事業団
協力:アマヤドリ オフィス ワン・ツゥ・スリー 柿喰う客
近畿大学矢内原研究室 青年団 シバイエンジン