下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

ムニ『つかの間の道』『赤と黄色の夢』二本立て公演・作・演出:黒澤優美(『赤と黄色の夢」)@アトリエ春風舎

ムニ『つかの間の道』『赤と黄色の夢』二本立て公演・作・演出:黒澤優美(『赤と黄色の夢」)@アトリエ春風舎


一緒に暮らしている男女のうち、女性がコロナにかかり、関り合いを避けた男性が姉と一緒にしばらく帰っていなかった実家の祖母のもとに帰省をしてしまう。なんか自分勝手で冷淡な奴だなと感じるのだが、面白いのはラストの場面でそれまで隠されていた二人の関係性が明かされるところだ。
この2人はとうの昔に別れているのに互いにお金がないために一緒に住むこの家からどちらも出ていかれず、膠着状態になっているのだ。いかにも「いま」を象徴するような状況なのかもしれないが、これに似たような出来事が作者の周辺で起こっているのかもしれないと考えるとそのことが悲しくもおかしい。

作・演出:宮崎玲奈(『つかの間の道」)、黒澤優美(『赤と黄色の夢」)
ムニは2024年から黒澤優美と宮崎玲奈の作家二人体制となります。宮崎は2020年1月に青年団若手自主企画vol.81宮崎企画として上演した『つかの間の道』をリクリエーション、黒澤は新作『赤と黄色の夢』を上演します。


宮崎玲奈『つかの間の道』あらすじ
いなくなった親友にそっくりのヒサダさんに出会うカップル。夫がいなくなり、姪と暮らしている女、近所に住むおばさん。日常がちょっと変に歪んでいく、ふたりの遠出。
遠くに行きたいけど、行けない。今いる場所に、かつていた場所が重なっていく。これは都市生活者冒険譚である。

黒澤優美『赤と黄色の夢』あらすじ
一緒に暮らしている誠と由紀子。 ある日由紀子がコロナになったタイミングで誠は母方の実家に帰省する。一人になった部屋で由紀子は黙々と編み物を編んでいく。

劇作家・演出家の黒澤優美・宮崎玲奈が作品を上演する団体。日常会話とそこからはみ出る意識の流れ、演劇における虚構とリアルとの境界を探りながら創作を行う。20代の女性を主人公とした物語を多く制作。青年団若手自主企画宮崎企画としても活動。近年の作品に『ことばにない』など。




出演
『つかの間の道』
石渡愛(青年団)、木崎友紀子(青年団)、立蔵葉子(青年団/梨茄子)、南風盛もえ(青年団)、藤家矢麻刀、吉田山羊、ワタナベミノリ

『赤と黄色の夢』
伊藤拓(青年団)、西風生子(青年団)、渡邊まな実
スタッフ
舞台監督:水澤桃花(箱馬研究所)
照明:緒方稔記(黒猿)
舞台美術:本橋龍(ウンゲツィーファ)、村上太
劇団制作:上薗誠
宣伝美術:渡邉まな実
公演制作:中條玲