下北沢通信

中西理の下北沢通信

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劇団未来「パレードを待ちながら」@こまばアゴラ劇場

劇団未来「パレードを待ちながら」@こまばアゴラ劇場


劇団未来「パレードを待ちながら」@こまばアゴラ劇場を観劇。カナダの劇作家ジョン・マレルの作品を現代口語の関西弁により、上演している。戦時中のカナダの地方都市を舞台にした翻訳劇だが、翻訳劇として東京の言葉に近い言葉に翻訳されたテキストを稽古場でそれぞれの俳優が普段話している日常言語に近い言い回しに直していくことで、翻訳劇的ではないリアルな演技に変換している。海外戯曲の上演としてはかなりユニークな上演形態であり、そこで醸し出される空気感が面白かった。

作:ジョン・マレル 翻訳:吉原豊司 演出:しまよしみち
2022年初演。第77回文化庁芸術祭「優秀賞」、第1回関西えんげき大賞「優秀作品賞」W受賞。
舞台美術を刷新した再演は、2023年大阪演劇フェスティバルにおいて「作品賞」「女優賞」受賞。
今回こまばアゴラ劇場での公演は、関西えんげき大賞「副賞」により3度目の公演が実現。
昨年60周年を迎えた大阪の老舗劇団、女性5人が東京進出します。
最初で最後の「劇団未来」こまばアゴラ劇場、是非ともお見逃しなく!!


劇団未来
1962年9月2日創立。2022年9月に創立60周年を迎えました。社会人だけで構成された劇団。
座付作家・和田澄子の創作劇・2003年から東京在住のふたくちつよし作品を大阪弁化して上演。
2023年には新進気鋭の南出謙吾作品を上演。和洋新旧問わず、好きだと思った作品に必死に食らいつく!


出演
キャサリン:肉戸恵美
ジャネット:池田佳菜子
イーヴ:前田都貴子
マーガレット:三原和枝
マルタ:北条あすか
スタッフ
演出:しまよしみち
演出助手:金澤百合子、和田澄子
舞台美術:渡辺 舞
大道具:みらい工房、夢工房、安田幸二
小道具:三上華奈、肉戸恵美
衣裳:三原和枝
照明:染川充成
音響効果:東條利秀
音響オペレーター:柏倉和浩
歌唱指導:加藤光一
アクティングアドバイザー:八木延佳(TCL大阪)
宣伝美術:中面慶子
イラスト:池田佳菜子
舞台監督:林睦人
舞台監督助手:藤岡英幸、近江博子
制作:前田都貴子、北条あすか、池田佳菜子、則清泰男