下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

浪江女子発組合3月公演〜Happy Namie's Day!〜

【1部】3月公演〜Happy Namie's Day!〜 White


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浪江女子発組合(JA浪江)のことをいまだに福島Jヴィレッジでの春の一大事に合わせて結成された一時的なユニットだと思いこんでいるモノノフ(ももクロファン)が今でもいるようなのだが、そうではない。この日のライブはCROWN POPの解散を受けて佐々木彩夏(あーりん)以外の全メンバーがこのグループの専任となったことを踏まえて、改めて「浪江女子発組合」の存在の意味を問いかけるようなライブとなった。
 JA浪江のメンバーは佐々木彩夏内藤るな、播磨かな、里菜、田中咲帆、雪月心愛、千浜もあな、青山菜花の8人だが、佐々木彩夏、千浜もあな以外の6人はいずれも前に所属していたグループ(アイドル界隈では前世と呼ばれる)
が解散したという挫折経験がある。そして、プロデューサーであるあーりんはそれこそがこのグループの存在理由(レーゾン・デートル)だと考えているのではないか。
 アイドル界では前所属グループのことは現在のグループではあまり触れないことが長い間暗黙のルールとなっていた。実は浪江では彼女らの前所属グループがいずれもスターダストプロモーションという同じ事務所であることもあってMCの中でそれを触れることも多かった。とはいえ、それはあくまでいくつものグループを経由してきた播磨かななどを巡って冗談めいたやりとりの一部として触れられることがほとんどであった。この日のライブはグループ解散というマイナスの要素を「それでもアイドルを諦めなかった敗れざる者たちの物語」として逆にプラスに転じようという狙いがあったのではないか。
 というのはこの日のライブでは「星が降る街」(BOLT)、「Cheerful Butterfly」(CROWN POP)、「恋メラ」(はちみつロケット)、「May be」(Awww)の4曲が選ばれ、「単なるカバー曲ではない、今後も歌い継いでいく曲」(佐々木彩夏)として披露されたからだ。これらの曲は必ずしもそれぞれのグループの代表曲というわけではないが、佐々木自身が「すべての楽曲を聴きこんだ末に浪江にふさわしい曲を選んだ」(同)ということで浪江がそれぞれのメンバーとともに解散した果たせなかった夢を受け継いでいくという宣言とも受け取れた。
 ここで浮上してきたのが「再生」という新たなキー概念である。さらにいえば浪江女子組合は東日本大震災により、悲劇的な被害を受けた福島県浪江町の復興を応援するという目的のために設立されたグループであり、ここにおいて「被災地の再生」とグループ解散の挫折を超えて「アイドルとしての再生」を目指すグループのあり方がリンクしていることを改めて明らかに示したのである。

overture(撮影可)
Bloomy Journey
桜梅
MC自己紹介
つながるウンメイ
May be(Awww)
星が降る街(BOLT)
MC
恋メラ(はちロケ)
ミライイロの花
Cheerful Butterfly(クラポ)
会いに行っていいですか

【2部】3月公演〜Happy Namie's Day!〜 Black

セトリ17:10~18:00本編終了
18:30全終演
overture
桜流し
ミライイロの花
恋メラ
MC自己紹介
会いに行っていいですか
May be(Awww)
いろむすび
MC
Cheerful Butterfly(クラポ)
Bloomy Journey(撮影可)
それぞれのハタ

【開催概要】
●1部
タイトル 3月公演〜Happy Namie's Day!〜
  1部 White
開催日:2025年3月29日(土)
時間:開場 12:30 / 開演 13:15
●2部
タイトル: 3月公演〜Happy Namie's Day!〜
2部 Black
開催日:2025年3月29日(土)
時間:開場 16:15 / 開演 17:00