横浜ダンスコレクション コンペティション(結果発表)@横浜赤レンガ倉庫の観劇を断念
横浜ダンスコレクションのコンペティションI・コンペティションIIが今年も開催される。このコンペは最新のコンテンポラリーダンスの動向を知ることができる貴重な機会として毎年見に出かけて、参加作品への自分なりの寸評を書いてきたのだが、今年はコロナ禍の緊急事態宣言の下での開催ということもあって、横浜までわざわざ出かけてみるということは残念ながら断念した。このところ毎年レポートを書いてきただけに厳しい決断となったが、私の場合、年齢のこともあり、糖尿病の持病持ちでもあるので家族にも反対されるし、やはり厳しい。しかし、再確認してみたら最終ノミネート作品(ファイナリスト)の8作品のうち海外からの3作品が映像参加になってしまっている。コロナ禍で仕方ないことではあるが、この状況で公正な審査を望むのはかなり厳しいかとも思う。おそらく中止よりはましという判断なのだろう。
高橋萌登『幻モキュメント』がグランプリに当たる審査員賞を受賞したようだ。ここ数年私のダンスベストアクトの常連で才能に注目してきただけに喜ばしいことだと思う。それにしてもKENTARO!!率いるダンスカンパニー、東京ELECTROCKSTAIRSはKENTARO!!自身もかつてフランス大使館賞を受賞して、フランスでの長期研修を果たしたほか、かつて所属したAOKID、メンバーの横山彰乃、高橋萌登が昨年今年と連続で審査員賞を受賞したことで、演劇における青年団のような役割を果たしそうな感がある。受賞作品を映像でもいいから見たかった。
今年の受賞者は以下の通りに決定した。
【コンペティションI】
■審査員賞
■城崎国際アートセンター(KIAC)賞
高橋萌登『幻モキュメント』■若手振付家のための在日フランス大使館賞
柴田美和*1『Oblivion』■アーキタンツ・アーティスト・サポート賞
nouses 『nous』■奨励賞
井田亜彩実『species-種-』
【コンペティションII 新人振付家部門】
■最優秀新人賞
女屋理音『I’m not a liar.』■アーキタンツ・アーティスト・サポート賞
小林 萌『ON AIR』■奨励賞
竹内春香『AM0:01』
島田幹大『tangle』■ベストダンサー賞
村上生馬『胎内回帰』
【コンペティションI 審査員】
岡見さえ(舞踊評論家)
北村明子(振付家、ダンサー、信州大学人文学部准教授)
近藤良平(コンドルズ主宰、振付家、ダンサー)
多田淳之介(演出家、東京デスロック主宰)
浜野文雄(新書館「ダンスマガジン」編集委員)
サンソン・シルヴァン (在日フランス大使館文化担当官)
グザヴィエ・ぺルソン(アンスティチュ・フランセ横浜 館長)
エマール・クロニエ(スタジオ・オリヴィエ・サイヤール ディレクター、アートアドバイザー)【コンペティションII 審査員】
伊藤千枝子 (振付家・演出家・ダンサー)
加藤弓奈(急な坂スタジオ ディレクター)
ヴィヴィアン佐藤(美術家)
浜野文雄(新書館「ダンスマガジン」編集委員)
坂田 守『Symbol』
髙 瑞貴『dodo』
ソン・ソンヒ(韓国)『Naturally』【映像】
フィトゥリー・アングライ(インドネシア)『Pauses/Interval』【映像】
柴田美和『Oblivion』
nouses『nous』
福田智子『何処でもない、どこかで』
ファイルル・ザイヒド(マレーシア)『Draw-err 2.0』【映像】
井田亜彩実『species-種-』
高橋萌登『幻モキュメント』*2