下北沢通信

中西理の下北沢通信

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有安杏果 サクライブ 弾き語りツアー2021@宮城・仙台PIT

有安杏果 サクライブ 弾き語りツアー2021@宮城・仙台PIT

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有安杏果のライブはきょうも最高だった。明日はももクロのライブに行くがこれもきっと最高だ。彼女たちはこんな世界の苦境の中でも決して立ち止まらない。倒れそうになっても再び起き上がる。早見あかりも含めてこれこそももクロの魂だと思う。杏果の新曲「指先の夢」はこの人の魂の叫びそのものだった。
実際どんなセットリストを演奏したかという以上の私にとっての収穫は杏果が現在の活動をどう考えているのかがうかがわれたことだ。
この日は何度も「3年半前の仙台のライブでは~」のフレーズが登場したが、これはももクロ時代のソロライブのことだ。この時に「また仙台にやってくる」と観客と約束していたのをやっと果たすことができたという言葉も繰り返された。ももクロ時代から彼女のことを知る人ならば震災以降彼女が東北についてどのような特別な思いをいだいているのかについては改めて指摘するまでもないだろう。そしてその思いは今も変わることはない。ご当地ソングとしてGreeeNの「キセキ」が歌われた。もう1曲のカバーが高橋優の「福笑い」。この2曲には震災から10年目を迎えた東北への尽きせぬ思いが込められていたのではないか。
杏果にとっては途中にももクロ卒業と1年間の活動休止は挟んでいても、ももクロ時代の横浜アリーナでのソロコンサートがいまやっていることの始まりで、そこからは一本スジでつながっているのだというのが、はっきり分かったのである。
そういう意味では「Feel a Heart Beat」のピアノでの弾き語り新アレンジでの披露がこの日のハイライトかもしれない。初心を再び。そして、弾き語りはギターだけじゃなかった。

日程:2021年4月3日(土)
開場・開演  16:00 / 17:00
会場:宮城・仙台PIT
01. 愛されたくて
02. Catch up
03. LAST SCENE
04. 遠吠え
05. 福笑い(オリジナル:高橋優)
06. 裸
07. TRAVEL FANTASISTA
08. Do you know
09. Another story
10. キセキ(オリジナル:GreeeN)
11. 色えんぴつ
12. ペダル
13. 心の旋律
14. サクラトーン
15. ハムスター
16. Runaway
<アンコール>
17. feel a heartbeat
18. 虹む涙
19. 指先の夢
20. ヒカリの声