下北沢通信

中西理の下北沢通信

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AKB×乃木坂対決にスタプラ代表で単騎乗り込みCROWN POPが初のメインステージへ @JAM EXPO 2020-2021@横浜アリーナ(1日目)@配信

@JAM EXPO 2020-2021@横浜アリーナ(1日目)@配信

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www.at-jam.jp

@JAM EXPOはTIF(TOKYO IDOL FESTIVALL)と並ぶ、日本を代表するアイドルフェス。今年は最終日である29日にももいろクローバーZ私立恵比寿中学を始めとするスターダストプラネットのアイドルグループが大挙して参加するため、何とかチケットを確保して出かけてみることにした。ひさびさの有観客ライブとなるももクロももちろん注目だが、何と言っても目玉は8月21・22日に予定されていたファミえんが中止となり、新メンバー3人を含む9人新体制の初披露となる。スタプラ勢では佐々木彩夏率いる浪江女子発組合が顔を見せるほか、高城れにはソロとしても参加。
ただ、このフェスいまだに疑問なのは仕組みがよく分からないことだ。チケット代は1万円以上とこの手のフェスにしてはかなり高額なのだが、それだけならこのコロナ禍での開催で観客を絞り込まなければならない現状を考えればやむをえないことだとは思うのだが、通常チケットのほかにそれぞれのライブを見るにはどうやらプライオリティチケットが必要らしく、申し込み方が複雑でよく分からなくて、ももクロエビ中は申し込みさえされておらず別のものを申し込んでしまったらしい。おまけに当初は誰でも見られるはずだったパイナップルステージが直前になって急きょプライオリティチケットが必要ということに変更された。確かにあまり広くない方の会場に高城れにソロなどが予定されていたので「これは大丈夫なのか」という疑問はあるにはあったのだが、しかも申し込みが 前日の夜。これはいったい何なのだろう。とりあえずだめもとでプライオリティチケット挑戦してみるつもりだし、参加もしてみるつもりだが、不安でならない。
とりあえず、予習も兼ねて初日(27日)の分の配信チケットを手に入れた。

27日
10時20分~ Devil ANTHEM
10時40分~ アップアップガールズ(仮)
11時~ クマリデパート(1曲のみ)
11時50分~ CROWN POP
12時30分~ アンスリューム
13時30分~ Dorthy little Happy
14時30分~ 虹のマスカレード
15時~ 大阪☆春夏秋冬
15時30分~ NMB48
16時~ AKB48
17時~ 乃木坂46(四期生)
17時30分~ Task have Fun
18時~ 東京女子流(辞退)
18時30分~ #ババババンビ
19時~ まねきケチャ
19時30分~ わーすた

CROWN POP
@ JAM EXPO 2020-2021
横浜アリーナ
ストロベリーステージ

SE
M1 NARIYAMANAI
M2 なりたいガール
M3 alright!
M4 手のひらに青空
MC 自己紹介
M5 夏キラリ☆

27日の配信を購入したのは現地に行く前に凡その雰囲気をつかんでおきたいと思ったのとこの日にCROWN POPがメインステージであるストロベリーステージに立つからであった。
ももクロのファンをしていると基本的にアイドルフェスに参加すること自体がほとんどないのでピンと来てなかったのだが、TIFにせよ、この@JAMにせよメインステージに立つことが大きな目標になってくるみたいで、CROWN POPが何回目でこの栄冠を手にしたのかははっきりとは分からないのだが、ついにこのステージに立てたという喜びと気迫に満ちたパフォーマンスを見せてくれたと思う。
1曲目がアンコール曲である「NARIYAMANAI」から入るという奇をてらったセットリストが意表をついたが、いつか単独でこの横浜アリーナのステージに立てるようになった時のアンコール部分の予行演習のような体があった。
ただ、この日のパフォーマンスで一番ぐっと来たのはあの時以来横浜アリーナで今度はメンバー全員で歌った「手のひらに青空」だった。
あの時もその場に居合わせていたが、スタプラフェスでのシンデレラ決定戦で三田美吹が栄光をつかんだ後、すぐにこのステージに上がって歌ったのがこの歌だった。スタプラフェスが昨年の1月。CROWN POPはその後すぐに新曲リリースイベントも控えており、シンデレラ獲得を契機にここから攻勢をかけていくはずだったと思うのだが、コロナ禍でライブ活動がほとんどできなくなり、メンバー脱退もあり停滞を余儀なくされた。最近になり現体制での方向性もかたまり、ここから再び攻勢に出ようとの勢いを見せてくれたパフォーマンスであった。
 昼食から戻っていてグループを確認せずに配信チャンネルにつないだら、超絶技巧で英語曲を歌うボーカルが聴こえてきて、どこのロックバンドと思い、どこか別の配信コンテンツと混信してしまったかしらと確認したら大阪☆春夏秋冬だった。もちろん、ここのボーカルであるMAINAが歌が上手いのは知ってはいたのだけれどこういう歌を聴くと普通の上手さとは格違いであるのが分かる。ただ、いわゆる「アイドルらしさ」は全然なくて、ガールズダンス&ボーカルユニットという感じだと思うが、結局本人たちがアイドルと位置付ければアイドルなんだろう。アメフラっシも音楽性としては違うけれども、しゅかしゅんやフィロソフィーのダンスのようなグループがどのように観客を獲得してきたのかをアメフラっシ運営も考えたほうがいいのだろうなと思った。しゅかしゅんの観客層はどうなんだろうか。かなり女性ファンが多いのではないかと思うのだが。
 AKB48NMB48のAKBグループのパフォーマンスも久しぶりに見た。見事なまでに知っている人がいなくなっているが、NMBで言えば「ナギイチ」とか昔知っていた曲も時折歌うのでなんとか楽しめる。コロナで少数編成になっているが、そのせいで歌に自信のあるメンバーを選抜、おそらく生歌のパフォーマンスと思われ、こうしたフェスで結果的にスタプラハロプロのような少人数編成のグループと似たような編成で競い合うようになっているのが面白い。
 乃木坂46もこの日出演したのは乃木坂四期ということもありやはり顔と名前が一致するメンバーはひとりもいないがこちらは16人と四期としてはフルメンバー。生歌かあらかじめプレ収録された音源によるリップシンクかは定かではないのだが、重要なのはそこではなくて、16人いるとほとんどユニゾンでの合唱状態になって、個々のメンバーの歌というのはよく聞こえない。大勢いるグループにもいろいろあるが、乃木坂の特徴というのは把握できた気がした。
Task have Funはこれまで何度もアイドルフェスでパフォーマンスを見てきたが、最近は2人でのパフォーマンスばかりで休んでいた白岡今日花が戻って完全体でのパフォーマンスを見ることができた。2人でも他のグループに遜色ないと思っていたが、3人だとまるで別物というのを再確認させられた。
気になったのはコールや声だしの許されないはずのルールのもとで乃木坂46のファンの一部が声を出していたように思われたこと。配信カメラごしの印象にすぎないし、カメラ周囲の一部ファンの暴走と信じたいが、ファンの行為がグループの評判を下げかねないということを考えてほしい。