下北沢通信

中西理の下北沢通信

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悪い芝居 第一幕ふぁイナル公演『スーパーふぃクション ふぉーエヴァー』@新宿シアタートップス

悪い芝居 第一幕ふぁイナル公演『スーパーふぃクション ふぉーエヴァー』@新宿シアタートップス

悪い芝居 第一幕ふぁイナル公演『スーパーふぃクション ふぉーエヴァー』@新宿シアタートップスを観劇。悪い芝居自身の歴史をフェイクドキュメント方式で語る自伝的演劇。「第一幕ふぁイナル公演」と銘打っているが、これは会場となった新宿シアタートップスがかつて三谷幸喜らによる人気劇団「東京サンシャインボーイズ」がかつてこの劇場を本拠地としており、1994年『東京サンシャインボーイズの罠』を最後に、この劇場で30年間の充電期間への突入を宣言したことにちなんで、それを下敷きとしたのではないかと思う。
 悪い芝居は山崎彬ら旗揚げメンバーが京都の学生時代に行った路上演劇でスタートしている。

作・演出
山崎彬

出演
【MEMBER】山崎彬 潮みか 東直輝 中西柚貴 香月ハル ユガミノーマル
【GUEST】池岡亮介 今村美歩 佐藤新太 大塚宣幸

「人生はドッキリだ! 最後まで騙されたまま死にたい!」

これは、
結成10周年を迎えた節目の年に、
大阪それから東京の小劇場で、
ある劇団が上演した、
「スーパーふぃクション」*1というタイトルの、
それはそれは悪い芝居の、
ラストシーンに出てきたセリフだ。

アレから9年、
一度も再演されることはなかったが、
このセリフはずっと、
ずっと消えずに観たものの心に残っている。

「変わらない世界に絶望してるなら、
世界の見え方を変えりゃあいい」

主人公は言った。


アレから9年、
今、君に、この世界はどう見えますか。
忘れないで。幕間休憩になっても。
許さなくていい。理解できなくていい。
理解されてたまるか。
割り切らなくていい。そのままでいい。
第二幕が始まるまで。

なぜ笑えるんだ?
なぜ平気でいられるんだ?
自分の足の下を見てみろよ。
踏みつけた過去はもうそこにはない。
「いつだってここにいるから」と、
約束した場所で未来と共に待っている。
どんな手を使ってでも生きてやろう。
だから君も生き抜いて、
また会うためにサヨナラだ!


この劇は、
輝く光に憧れて生まれたものの、
今まさに第一幕を終え、
星くずかゴミくずに
ならんとする人間たちの、
永遠に終わらない
圧倒的虚業
瞳を閉じれば、瞼の裏に今も、 パトメットの赤い光が、 明滅回転している。