下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

TEAM SHACHI「今年いっぱいで解散」で考えたこと

TEAM SHACHI「今年いっぱいで解散」で考えたこと

TEAM SHACHIが今年いっぱいでの解散を決めた。たこ虹(たこやきレインボー)が解散した時*1悔しくて仕方なかった私だが、今回は少しだけ違う感情を覚えている。実はSHACHIについてはチームしゃちほこ時代には大ファンであるといっても過言ではない熱量で推していた時代があった。チームしゃちほこ時代には黄色担当の伊藤千由李が推しであったこともあり、ももクロの次に(あるいはももクロのチケット倍率が高くはずれ続けていた時にはももクロ以上に)現場にライブ参戦していたグループだったからだ。
 2013年の大阪遠征からはじまり、幕張メッセ、2度の日本武道館、目標としていた名古屋・日本ガイシホール(キャパ1万人)公演「TEAM SYACHIHOKO THE LIVE ROAD to 笠寺 おわりとはじまり at 日本ガイシホール」(2017年)には現地参加もしていた*2が、翌18年に伊藤千由李が卒業を発表したことなどをきっかけに特にTEAM SHACHIに体制変更して以降は距離を置くようになってしまっていた。
 実はその後のTEAMSHACHIになってからの国立横浜大ホールでのライブ*3では「再び武道館を目指す」との宣言に心が震えてもう一度応援しようと思ったこともあったが、たこ虹の解散でショックを受け、AMEFURASSHIが台頭とともにイチ押しの座に座ったこともあり、再び「もし武道館でやるなら見に行くけど」の距離感に遠ざかっていた。
 ももクロを追っているとそういう関係性がバグっている部分があるが、やはりアイドルは自分にとってのその時その時の距離感があり、やはり私にとってのSHACHIはあの日本ガイシホールで終わっていたというか一段落が着いていたかもしれない。あのライブは一番最後にチームしゃちほこがそれまで目標としていた日本ガイシホールであったということもあり、始まる前には「これで最後のライブになるかも」との気持ちが心のどこかにあった。最後に付け足しのように名古屋ドームを目指すとの垂れ幕が出てフィナーレを迎えた時もどこか現実感がなく、もやもやが残ったのだ。
 さらにいえばコロナ禍の影響で解散に追い込まれたたこ虹と比べれば本人たちにとっては再び武道館には立てなかったという意味では悔しさも含むいろんな思いがあるとは思うが、そこを再び目指すという並々ならぬ決意をして以降、さまざまな努力でそこに向かった彼女たちにはやるべきことはやりつくしたのだろうと思わせられたからだ。なんとか事情が許せば名古屋公演は無理でも東京での最後のワンマンライブには駆け付けたい*4とは思っている。