下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

2020-05-30から1日間の記事一覧

下北沢通信Jamci97年6月号 大人計画「愛の罰」

下北沢通信Jamci97年6月号 大人計画「愛の罰」 松尾スズキの「愛の罰」(四月六 日、パナソニックグローブ座)を見 ながら、それとは全く対照的な芝居 のことを考えた。それは平田オリザ 作演出による「ソウル市民」である。 全く共通点のなさそうなこの二本…

下北沢通信Jamci97年4月号 弘前劇場とジャブジャブサーキット

下北沢通信Jamci97年4月号 週刊朝日のコラムで80年代以降、 日本文学の中に登場した大きな流れ がある、として小説家の高橋源一郎 がその特色を8つほど挙げている。 1、単純で明澄な文章と静かな雰 囲気。2、洒落たユーモラスな表現 (以下略)。3、意識…

長谷基弘と長谷川孝治 下北沢通信Jamci98年2月号(復刻プロジェクト)

下北沢通信Jamci98年2月号(復刻プロジェクト) 長谷基弘の場合 桃唄309の長谷基弘の作劇の特色は一 場の群像会話劇が多い関係性の演劇に、 時空を自由な転換させながら場面転換 させ、無造作につなぐ手法を持ち込ん だことだろう。それがミニマルな描写 の…

連載)平成の舞台芸術回想録第二部(2) ク・ナウカ(SPAC)「天守物語」

平成の舞台芸術回想録第二部(2) ク・ナウカ(SPAC)「天守物語」 90年代には平田オリザらによる現代口語演劇(関係性の演劇)と並ぶもうひとつの大きな流れがあった。それが「身体性の演劇」で、その代表的な作家と私が考えていたのが当時ク・ナウカを率…

『暗殺幻影七番勝負』 問題編

『暗殺幻影七番勝負』 問題編 〈から紅(クリムゾン)〉………… 年齢・性別不詳。暗殺組織〈ミラージュ〉が誇る凄腕の暗殺者。 〈執行人〉(エンフォーサー)………… 変装の達人。500回目の栄誉を得るが、それはまた別の話。 〈戦慄(フィア)〉…………… 誇り高い(と自称す…