下北沢通信

中西理の下北沢通信

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有安杏果 Pop Step Zepp Tour 2019東京2日目@Zepp Tokyo

有安杏果 Pop Step Zepp Tour 2019東京2日目@Zepp Tokyo

公演日 2019年7月23日(火)
会場
Zepp Tokyo 会場マップ
券種・料金 1F全自由 ¥7,020(税込) / ¥6,500(税抜)
2F着席指定席 ¥7,560(税込) / ¥7,000(税抜)
開場時間/開演時間 18:00 開場 / 19:00 開演
出演者 有安杏果
★Band Member
G:福原将宜 / B:山口寛雄 / Dr:玉田豊夢 / Key:宮崎裕介

ヒカリの声
TRAVEL FANTASISTA
若者のすべて [フジファブリック]
心の旋律
虹む涙
feel a heartbeat
夏想い
色えんぴつ
Runaway
Drive Drive
遠吠え
愛されたくて
Catch Up

アンコール:
逆再生メドレー
小さな勇気

有安杏果 Pop Step Zepp Tour 2019の東京2日目。歌と楽器の両方の面で杏果の成長の跡がうかがえるライブとなった。
 新曲に関してはこの日はさすがに初めて披露の楽曲というのはなかったが、「夏想い」「Runaway」が入った。特に「夏想い」はギターによる弾き語り曲で前日に引き続き聞いたのだが、いい曲だと聞き惚れた。
 テレビ中継での印象だが、「サクライブ」での杏果は喉に出来るだけ負担をかけない歌い方を心掛けていた感があったが、Pop Step Zepp Tourでの杏果はロングトーンを含めほぼフルスロットル状態。ももクロ時代はあまり使いこなせなかったファルセットも自在に使いこなし、音楽に没入することができる境地に達している。その魅力が最大に発揮されるのが、「遠吠え」や「愛されたくて」といったジャジーな楽曲においてではないか。ももクロも新アルバムでは「レディ・メイ」などそうした音楽性に接近した曲も手掛けられているが、従来のももクロ楽曲とは対極的な音楽性にあると思うので、こういう音楽が好きということであれば、一連の出来事がなくても従来のファンがある程度離れていくのは必然的なことでもあろう。遠い将来のいつか「ブルーノート」でライブしたいと話していたのはそういうことであり、それもあってか今回のバンド構成でもウッドベースも弾ける人を選んでいるのはそうした性向があってのことだろう。 「サクライブ」ではピアノ1つだった「虹む涙」は今回はバンドアレンジで披露。「Runaway」はエレキギターでのロックサウンド。この日はやらなかった前日発表の新作2曲はきちんと振り付けられたダンス曲であり、杏果がLHD出身だということを思い起こさせる楽曲でもあった。


有安杏果 「遠吠え」 サクライブ 2019
ここまで書いてきたこととは若干矛盾するが、杏果の新曲は結構バラエティーに富んでいてソロ曲の音楽性を広げようとの意図も感じられた。

memo 1082人