下北沢通信

中西理の下北沢通信

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『納涼!夜まで生ももクロ♡ファンが選んだベストライブを一緒にみようZ&重大発表SP』@AbemaTV

『納涼!夜まで生ももクロ♡ファンが選んだベストライブを一緒にみようZ&重大発表SP』@AbemaTV

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「ニコS」のたこやきレインボーの回の感想で「このまま行くと今年は「夏S」あるいは「初S」の無観客配信をやる可能性もあるわけだが、それをどのプラットフォームで行うかは結構微妙な状況。有料配信などの対応がどうなっているのかという問題はあるけれど、これまで付き合いが深くて、今年はあまり組んでないAbemaTVも組んでくる可能性はあるし、ペイパービューではないけれどBS日テレフジテレビNEXTなども年末のももいろ歌合戦やAYAKARNIVALも含めて水面下での探り合いが始まりそうだ」と書いた。
 この時は「夏S」あるいは「初S」があるとしてその無観客配信についてのことを書いたのだけれど、AbemaTVもやはり黙っていなくて、夏ライブ「ももクロ夏のバカ騒ぎ2020~配信先からこんにちは~」(8月2日開催)はAbemaTVを通じての配信となった。その時点では分かってなかったのだがAbemaTVには有料放送のフォーマットはあって、LDHの配信ライブがそこを通じて配信されていたようで、多人数同時視聴の際の安定度はニコニコ生放送GYAOなどの同業他社と比べてあるのかなと思う。
 この日は配信ライブの宣伝番組なのではあるが、ももクロが自分たちのライブ映像を見ながらコメントし、それを一緒に放送するというスタイルのコンテンツは既存のライブ映像の再活用ににもかかわらずすでにポストコロナのももクロ陣営にとってはキラーコンテンツとなりつつある。
 以前も書いたけれど、このスタイルはモノノフを武道館に呼び、ももクロと一緒に最近開催されたライブを見るという「ももクラシック」というイベントとして開催されたのが最初。その後は配信コンテンツなどでたびたび企画され、最近ではニコニコ生放送で映像コンテンツが発売されたばかりの「ももクロクリスマス2019」の映像を一緒に見ようという企画が開催されたばかりだ*1
 今回見たのはファンの投票によって選曲されたベストライブアルバムの元になったライブ映像。ももクロの最近のライブの総集編と言っていいものだ。ライブ映像自体はももクロをあまり知らない人にとっても、最近のももクロを知ってもらうにふさわしい内容だ。
 しかし「メンバーのライブ鑑賞はももクロでは時折やられる企画なのだが、相変わらずメンバーの誰一人としてまともにはライブ自体を見ていないし、自分たちで話をし始めるとそれに夢中になってライブのことなどそっちのけになってしまう」とその時に書いたが、今回も映像が流れている間中もメンバーは話し続けていて、ライブ映像を見る番組というよりはメンバーのわちゃわちゃを見る番組となっている。
 とはいえ、ライブができないでいる状態で、メンバーがリアルタイムでのファンの書き込みを拾いながら一緒に盛り上がるという形式はファンのとっては生ライブの次に求めているものといっていいのかもしれない。論より証拠。AbemaTVの視聴者数カウントは同時視聴ではないから割り引く必要があるけれど、約2時間の番組中、20万人超の視聴者数をたたき出し、twitterのトレンド2位も記録している。これはプラットフォーム側から見たら垂涎のコンテンツと言えるだろうし、夏ライブ以降にスタプラの企画でも争奪戦が始まりそうだ。

【ももクロによる重大発表!&アナウンス動画】ABEMA PPV「ももクロ夏のバカ騒ぎ2020 配信先からこんにちは」