下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

演劇批評

2003年の演劇ベストアクト - 私が選ぶ10の舞台

2003年の演劇ベストアクト - 私が選ぶ10の舞台 中西 理<演劇コラムニスト> クロムモリブデン「直接KISS」 五反田団「ながく吐息」 ク・ナウカ「マハーバーラタ」 シベリア少女鉄道「遥か遠く同じ空も下で君に贈る声援」 TAKE IT EASY!「御法度。」 くじ…

維新派「さかしま」/奈良・室生で見た野外劇の興趣に満ちた舞台

維新派「さかしま」/奈良・室生で見た野外劇の興趣に満ちた舞台 中西 理<演劇コラムニスト> 維新派「さかしま」(7月21日7時~)を奈良・室生村の室生村総合運動公園内健民グラウンドの特設舞台で観劇した。 「さかしま」は最近の維新派の舞台としては出…

西田シャトナーによる「祝祭演劇」LOVE THE WORLD「リラックス」

西田シャトナーによる「祝祭演劇」LOVE THE WORLD「リラックス」 中西 理<演劇コラムニスト> 大阪南港のふれあい港館の近くに立てられた野外劇場「ラフレシア円形劇場」でLOVE THE WORLD「リラックス」(5月5日18時~)を見た。西田シャトナーの新作で死刑…

活劇で描く故郷への鎮魂の物語 TAKE IT EASY!「御法度。」

活劇で描く故郷への鎮魂の物語 TAKE IT EASY!「御法度。」 中西 理<演劇コラムニスト> 伸び盛りの若い劇団の舞台と出合う時はわくわくする気分を感じるものだがTAKE IT EASY!「御法度。」(6月13~15日、梅田HEP HALL)はまさにそんな旬を味あわせてくれる…

平成の舞台芸術回想録第二部(10)シベリア少女鉄道「耳をすませば」

平成の舞台芸術回想録第二部(10)シベリア少女鉄道「耳をすませば」 2000年以降の日本現代演劇の新たな方向を代表する劇作家としてシベリア少女鉄道の土屋亮一とヨーロッパ企画の上田誠を取り上げたい。同じくゼロ年代に現れた新たな作家には岡田利規(チェ…

連載)平成の舞台芸術回想録第二部(8)ミクニヤナイハラプロジェクト 「3年2組」(矢内原美邦)

平成の舞台芸術回想録第二部(8)ミクニヤナイハラプロジェクト 「3年2組」 矢内原美邦が率いるパフォーマンスグループNibroll(ニブロール)の舞台はそれ以前から見ていたが、矢内原が自ら演劇公演と名付けているミクニヤナイハラプロジェクトの初めての…

連載)平成の舞台芸術回想録第二部(7) 青森中央高校演劇部「もしイタ」

平成の舞台芸術回想録第二部(7) 青森中央高校演劇部「もしイタ」 平成の舞台芸術を回想していくうえで、青森県に本拠を置く、劇作家、演出家畑澤聖悟のことを落とすことはできない。ただ、当初は彼の弘前劇場*1時代の群像会話劇の秀作「月と牛の耳」*2を…

連載)平成の舞台芸術回想録第二部(6) 東京デスロック「再生」

平成の舞台芸術回想録第二部(6) 東京デスロック「再生」 青年団演出部所属の演出家、多田淳之介が率いる東京デスロックは平田オリザ流の群像会話劇から出発したが、2007年よりスタートした「unlockシリーズ」で演劇の最大の魅力を「目の前に俳優がいるこ…

下北沢通信 大人計画「ファンキー!」、犬の事ム所「ドアの向こうの薔薇」

下北沢通信 大人計画「ファンキー!」、犬の事ム所「ドアの向こうの薔薇」 大人計画の「ファンキー!」(本 多劇場、7月17日)は色々なこ とを考えさせてくれる刺激的な舞 台であった。 情報誌へのインタビューなどで、 松尾は芝居のテーマは「身体障害 …

ナイロン100℃「ライフ・アフター・パンクロック」「カメラ≠万年筆」

ナイロン100℃「ライフ・アフター・パンクロック」「カメラ≠万年筆」 ナイロン100℃の近過去劇2本立て 公演「ライフ・アフター・パンク・ロ ック」「カメラ≠万年筆」(8/10=下 北沢ザ・スズナリ)は水島大学の映画 研究会の部室という同じセットを使っ た連作…

劇団★新感線「阿修羅城の瞳」(旧下北沢通信HPから復刻)

劇団★新感線「阿修羅城の瞳」 「阿修羅城の瞳」(2000年8月観劇)は87年に初演された作品の再演で、劇団★新感線の芝居で1つの系譜を形成する「いのうえ歌舞伎」シリーズに属する作品である。パンフにあるいのうえひでのり自身の言葉を引用すれば「いのうえ…

ロマンチカ「悪徳の栄え・美徳の不幸」と上海太郎舞踏公司「俳優修業」

ロマンチカ「悪徳の栄え・美徳の不幸」と上海太郎舞踏公司「俳優修業」下北沢通信 ロマンチカ「悪徳の栄え・美徳の不幸」 ロマンチカがマルキ・ド・サドの 『悪徳の栄え・美徳の不幸』を芝居 にすると聞いた時、実は私は大きな 期待とともに、幾分かの危惧を…

連載)平成の舞台芸術回想録第二部(1) 弘前劇場「家には高い木があった」

平成の舞台芸術回想録第二部(1) 弘前劇場「家には高い木があった」 第一部では1990年代を代表する作家として、平田オリザ*1、松田正隆*2を取り上げたが、現代口語演劇の名手としてその二人に匹敵する実績を残した長谷川孝治(弘前劇場)の存在を忘れるわけ…

連載)平成の舞台芸術回想録(9) 維新派「呼吸機械」

連載)平成の舞台芸術回想録(9) 維新派「呼吸機械」 維新派「呼吸機械」 維新派の公演を巨大というしかない野外舞台を追いかけて奈良山奥のグラウンドから瀬戸内海に浮かぶ島まで非日常の空間に出会うために出かけていくことが、年に一度の愉しみだった。…

連載)平成の舞台芸術回想録(6) 木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談」

連載)平成の舞台芸術回想録(6) 木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談」 木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談」 ポストゼロ年代演劇と私が呼んでいる2010年以降に台頭してきた世代を代表する存在が木ノ下歌舞伎である。京都造形芸術大学の学生であった木ノ下裕一、杉原…

「平成の舞台芸術回想録」に向けて・平成の舞台芸術30本   「東京ノート」「三月の5日間」「わが星」……

「平成の舞台芸術回想録」に向けて・平成の舞台芸術30本 「東京ノート」「三月の5日間」「わが星」…… 東京ノート 新型コロナ感染対策のために演劇公演が中止・延期となってはや二カ月近くが経過した*1。このサイトでは観劇してきた公演についての観劇レビュ…