下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

演劇

「非当事者」がどのように原爆の悲劇を語りえるのか? 烏丸ストロークロック×五色劇場 「新平和 」@こまばアゴラ劇場

烏丸ストロークロック×五色劇場「新平和」@こまばアゴラ劇場 烏丸ストロークロックといえば近畿大学出身の柳沼昭徳が率いる集団で若手劇団のように感じていたが、1999年の旗揚げだから、設立後二十数年が経過、関西の現代演劇の劇団ではMONOなどを除けば古…

福名理穂が受賞、青年団から7人目。山本卓卓も順当。第66回岸田國士戯曲賞に山本卓卓『バナナの花は食べられる』と福名理穂『柔らかく揺れる』

第66回岸田國士戯曲賞に山本卓卓『バナナの花は食べられる』と福名理穂『柔らかく揺れる』 第66回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考会が2022年2月28日東京神保町・學士會館にて行なわれ、山本卓卓『バナナの花は食べられる』と福名理穂『柔らかく揺れる』…

演劇&ダンス&アイドルについてのレクチャー&トーク「セミネールinZOOM」開催に向けてリモート茶話会のお知らせ

演劇&ダンス&アイドルについての「セミネールinZOOM」開催に向けてリモート茶話会のお知らせ 演劇&ダンス&アイドルについてのレクチャー&トーク「セミネール」inZOOMの開催に向けて準備のためのリモート茶話会(日程未定)を考えています。レクチャー&…

公益社団法人日本劇団協議会 新進演劇人育成公演 演出家部門「不思議の国のアリス」(別役実作・スズキ拓朗演出・振付)@下北沢ザ・スズナリ

公益社団法人日本劇団協議会 新進演劇人育成公演 演出家部門「不思議の国のアリス」(別役実作・スズキ拓朗演出・振付)@下北沢ザ・スズナリ 公益社団法人日本劇団協議会 新進演劇人育成公演 演出家部門「不思議の国のアリス」を観劇。別役実の「不思議の国…

お布団 CCS/SC 1st Expansion『夜を治める者《ナイトドミナント》』Aプロ@こまばアゴラ劇場

お布団 CCS/SC 1st Expansion『夜を治める者《ナイトドミナント》』Aプロ@こまばアゴラ劇場 Aプロでは病院長であるクローディアスを演じる俳優が男性から女性に代わっていて、これだけで悪人感が薄れていて、だいぶ印象が違うものになっている。こちらがAプ…

数奇な運命 本広克行初演版出演の石渡愛が「転校生」を演出 青年団若手自主企画vol.89 山中企画「転校生」(2回目)@小竹向原・アトリエ春風舎

青年団若手自主企画vol.89 山中企画「転校生」(2回目)@小竹向原・アトリエ春風舎 平田オリザの「転校生」は実は伝説となった青山演劇フェスティバルでの初演を観劇している。さらに「幕が上がる」プロジェクト*1の一環として本広克行が演出したバージョ…

9人バージョンの「転校生」 上演歴に新たな足跡 青年団若手自主企画vol.89 山中企画「転校生」@小竹向原・アトリエ春風舎

青年団若手自主企画vol.89 山中企画「転校生」@小竹向原・アトリエ春風舎 山中企画「転校生」山中企画「転校生」は青年団俳優部所属の山中志歩による自主企画。青年団の場合、松井周(サンプル)、伊藤毅(やしゃご)らのように俳優として青年団に所属し続…

「ハムレット」下敷きにコロナ禍の現代日本の病症を抉り出す。お布団 CCS/SC 1st Expansion『夜を治める者《ナイトドミナント》』Bプロ@こまばアゴラ劇場

お布団 CCS/SC 1st Expansion『夜を治める者《ナイトドミナント》』Bプロ@こまばアゴラ劇場 「死と生の境界線」を描くというのがコロナ禍以降の現代演劇の流れとなっているということを繰り返し書いているが、お布団 CCS/SC 1st Expansion『夜を治める者《…

失恋の巨匠、三浦直之がヒロイン桜井玲香で描いた実らぬ恋 KERA CROSS 「SLAPSTICKS」(2回目)@シアタークリエ

KERA CROSS 「SLAPSTICKS」(2回目)@シアタークリエ KERA CROSS 「SLAPSTICKS」2回目の観劇。前に見たときよりは舞台に近い席で前には見えなかった俳優の細かい表情などが見え、より作品に深く入り込むことができた。ケラの脚本と三浦直之の演出の相性は…

70年安保闘争背景にした原作の色合い強く残す 舞台「ぼくらの七日間戦争」@東京建物 Brillia HALL

舞台「ぼくらの七日間戦争」@東京建物 Brillia HALL 「ぼくらの七日間戦争」は映画版*1を最初に見た後、原作小説*2も読んだはずだが、その記憶はあいまいであった。今回の舞台版を見て初めてこういう設定の物語であったことに気が付いた。それは中学生が自…

第66回岸田國士戯曲賞最終候補作品が決定 世間の話題はNEWS加藤シゲアキだが、瀬戸内美咲、山本卓卓ら有力か?

第66回岸田國士戯曲賞最終候補作品が決定 第66回岸田國士戯曲賞最終候補作品が決定した(選考は2月28日)。昨年は受賞作なしとなった*1 *2が、今年は誰かが受賞してほしい。世間の話題はジャニーズNEWSのメンバーである加藤シゲアキによる「染、色」だが、岸…

演劇フォーラム「小川絵梨子さんに聞く」

演劇フォーラム「小川絵梨子さんに聞く」 ゲスト:小川絵梨子(新国立劇場演劇部門芸術監督) 聞き手:内田洋一(演劇評論家、新聞記者) 【会場】座・高円寺 けいこ場2(地下3階) 【参加費】一般=500円(会員・学生=無料)。 【予約・問合せ】aictjapan…

1999会 「リモート『Q体』構想ーいつの日かの上演のためにー」@オンラインリーディング

1999会 「リモート『Q体』構想ーいつの日かの上演のためにー」@オンラインリーディング youtu.be 企画①オンラインリーディング 日時:1/29(土) 19:00〜 場所:YouTube Live https://youtu.be/kYcYCJbfctw 企画②劇場公演用 設定資料集 スタッフ陣の構想を一…

1970年沖縄返還前夜「コザ騒動」の日、一家族の物語から沖縄の宿命を俯瞰 『hana-1970、コザが燃えた日-』(畑澤聖悟作、栗山民也演出)@東京芸術劇場プレイハウス

『hana-1970、コザが燃えた日-』(畑澤聖悟作、栗山民也演出)@東京芸術劇場プレイハウス www.youtube.com 渡辺源四郎商店(青森市)の畑澤聖悟の脚本、栗山民也の演出による舞台『hana-1970、コザが燃えた日-』を東京芸術劇場プレイハウスで観劇した。年間…

70年代末の大学生の青春描く音楽劇 同時代生きた懐かしさとせつなさ 音楽劇『ミルクマンの朝は早い』@新宿スペースゼロ

音楽劇『ミルクマンの朝は早い』@新宿スペースゼロ 「造反有利 清秋大民主青年同盟」「東洋思想研究会」「テニスサークル LEMON」「落語研究会 清秋亭」「ブリティッシュロック研究会」「スキーサークル ホワイトナイト」……。舞台の客席側には当時大学に置…

新選組隊士の生き残りの評伝劇を 2・5次元系アクション演劇に 日本劇団協議会 日本の演劇人を育てるプロジェクト「中島鉄砲火薬店」@新国立劇場小ホール

日本劇団協議会 日本の演劇人を育てるプロジェクト「中島鉄砲火薬店」@新国立劇場小ホール www.youtube.com 「中島鉄砲火薬店」@新国立劇場小ホールを観劇。脚本・演出を手掛けている伊藤栄之進であったが、「ミュージカル『刀剣乱舞』」シリーズや舞台「…

玉田真也による松田正隆 新たな名コンビの予感 玉田企画『夏の砂の上』@北千住 BUoY

玉田企画『夏の砂の上』@北千住 BUoY 夏の砂の上マレビトの会の松田正隆が1990年代に書いた「夏の砂の上」を玉田企画の玉田真也が演出し上演した。この作品は初演(1998年)が平田オリザ演出の青年団プロデュースによる上演。松田正隆×平田オリザのコンビと…

ゲーム的リアリズムで 電脳世界としてインナーワールド描く スペースノットブランク『ハワワ』@こまばアゴラ劇場

スペースノットブランク『ハワワ』@こまばアゴラ劇場 「ハワワ」はゆうめいの池田亮が原作を提供したスペースノットブランクの連作の2本目の作品。前作「ウエア」と比べれば随所に歌が入るなど飽きさせない工夫もあり観劇のためのハードルは低めとも思った…

吉田萌『スティルライフ』@武蔵野美術大学

吉田萌『スティルライフ』@武蔵野美術大旧ガラス工房 武蔵野美術大学の卒業制作展の一環として、武蔵野美術大旧ガラス工房=写真上=で上演された吉田萌『スティルライフ』(作・演出 吉田萌)を観劇した。上演された場所はホールとかではなく、普段は空間…

平田オリザ「忠臣蔵」の裏で起こっていた大野九郎兵衛殺し描いたミステリ(犯人当て)。青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』(2回目)@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』(2回目)@アトリエ春風舎(犯人当て「誰が大野九郎兵衛を殺したか」付き) 忠臣蔵チラシsimokitazawa.hatenablog.com 上記は「忠臣蔵」を下敷きにした京大ミステリ研OBによる犯人当て「誰が大野九郎兵衛を殺したか」 問題…

ネタバレあり。ヨーロッパ企画流歌舞伎。ゲーム的リアリズムの極致。ヨーロッパ企画第40回公演「九十九龍城」@下北沢・本多劇場

ヨーロッパ企画第40回公演「九十九龍城」@下北沢・本多劇場 ヨーロッパ企画「九十九龍城」を本多劇場で観劇。上田誠脚本・演出作品としては昨年の演劇ベストアクトにも選んだ「夜は短し歩けよ乙女」を観劇しているが、ヨーロッパ企画*1の公演としては2019年…

スペースノットブランク『ウエア』(2回目)@こまばアゴラ劇場

スペースノットブランク『ウエア』(2回目)@こまばアゴラ劇場 スペースノットブランク『ウエア』2回目の観劇。1回目の観劇後「作品の流れについていくのが非常に難しくて、見終わった後、異常なほどの疲労感を感じてしまった。つまらないわけではないけ…

スペースノットブランク『ウエア』@こまばアゴラ劇場

スペースノットブランク『ウエア』@こまばアゴラ劇場 スペースノットブランク『ウエア』@こまばアゴラ劇場を観劇。単位時間当たりの情報密度がやたら高くて読解するのに労力を要する作品であることは間違いない。そのため上演時間は70分程度とそれほど長い…

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』(2回目)@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』(2回目)@アトリエ春風舎 東京では珍しい雪のなか、小竹向原のアトリエ春風舎に向かった。赤穂浪士が討ち入りに向かう日も小雪混じりと描かれることが多いから、偶然とはいえ、「忠臣蔵」観劇には絶好の日といえたかも…

青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』@アトリエ春風舎 忠臣蔵チラシ突如届いたお家取り潰しの知らせを聞いた赤穂浪士たち(赤穂藩士たちと一度書き換えたが、考えてみれば浪士たち自身は気が付いていないが、すでに中央(江戸)で幕府によるお家取り潰しは確定…

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』@アトリエ春風舎 平田オリザによる「忠臣蔵」作品。歌舞伎・文楽で知られる「仮名手本忠臣蔵」には江戸時代に上演された時から外伝、本家どりのような派生作品が数多く存在する。鶴屋南北もそれを好み、有名な「東海道四…

歌舞伎座壽初春大歌舞伎

歌舞伎座壽初春大歌舞伎 毎年恒例となりつつある初春歌舞伎観劇。演目や演技がどうこう言う前にこの日の見どころはなんと言っても中村獅童の長男、小川陽喜くんの初舞台。まだ小さい(4歳)が一生懸命お芝居をしていて、本当に可愛い。もちろん、お遊戯会の…

2021年演劇ベストアクト (年間回顧)--。コロナ禍2年目。日常と非日常のあわひ描く演劇が台頭。

2021年演劇ベストアクト (年間回顧) 年末恒例の2020年演劇ベストアクト を掲載することにする。さて、皆さんの今年のベストアクトはどうでしたか。今回もコメントなどを書いてもらえると嬉しい。 コロナ感染による日常生活への影響が出始めてから2年が経過…

小野晃太朗新作公演「おわれる」@こまばアゴラ劇場

小野晃太朗新作公演「おわれる」@こまばアゴラ劇場 小野晃太朗という人の作品を見たのは初めてだ。日大芸術学部の出身で2020年に『ねー』で第19回AAF戯曲賞大賞を受するなど戯曲賞の受賞歴はあるが、どうやら劇団やプロデュースユニットの主宰はしていない…

生まれ来る娘起点に自分と妻、それぞれの祖父母、父母 三代にわたる夫婦史語る自伝的演劇。ゆうめい「娘」@下北沢ザ・スズナリ

ゆうめい「娘」@下北沢ザ・スズナリ 2021年12月22日(水)~29日(水) 東京都 ザ・スズナリ作・演出:池田亮 出演:岩瀬亮、大石将弘、大竹このみ、木村美月、高野ゆらこ、田中祐希、中村亮太、宮崎吐夢、森谷ふみ、山中志歩 超満員のザ・スズナリの客席で…